1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650117
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
奥田 孝一 神戸市立工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50124061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小久保 一郎 神戸市立工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50205366)
中辻 武 神戸市立工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (80155762)
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Keywords | 超精密切削加工 / 切削熱 / ダイヤモンド工具 / 加工精度 / 切削油剤 |
Research Abstract |
超精密切削加工における超微小切削機構を明らかにするため、切削熱の観点より超精密ダイヤモンド切削実験ならびに解析を行った結果、以下のような知見を得た。 1.単結晶ダイヤモンド工具を用いて、nmオ-ダの超微小切込みによる無酸素銅の超微小2次元切削実験を行い、測定した切削力(主分力,背分力)に基づいて、発生した切削熱量と工具、切りくず,工作物への流入割合を算定した。観常切削では、切削熱のほとんどは切りくずによって持ち去られるのに対して、微小切削では大半は工作物に流入することが計算によりわかり、またその熱量は熱変形において無視できない大きさであることがわかった。 2.切削熱を算定するのに必要な工具と被削材の接触面積を同定するため、工具表面の接触痕のSEM観察画像をコンピュ-タ画像処理することにより、接触領域、面積を精度よく求めることができた。通常切削に比べて、切込みに対する接触長さの割合は2〜3オ-ダ大きくなることが明らかとなった。 3.工具の温度上昇と被削材の形状誤差の測定ならびに有限要素法による解析を行った結果、切削熱が加工精度に及ぼす影響は無視できないことが明らかとなった。工具の温度上昇は数℃となり、被削材の形状誤差は数μmにも及ぶことがわかった。 4.被削材表面にケロシンを塗付することにより、工具の温度上昇ならびに被削材の形状誤差を小さくすることができた。油剤をミスト状にして吹き付け、強制的に熱を奪うことによってさらに温度上昇を低くなることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)