1991 Fiscal Year Annual Research Report
すべり軸受面の摩耗変形形状の非接触測定と軸受面変形が軸受の安定性に与える影響
Project/Area Number |
03650120
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 正人 東京大学, 工学部, 教授 (10011131)
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Keywords | すべり軸受 / 摩耗痕 / 油膜動特性 / 安定性 / レ-ザ-計測 / 形状計測 |
Research Abstract |
すべり軸受表面の円弧形状からのずれを非接触で計測することのできるシステムを開発した。このシステムのセンサ-部は発光部と受光部からなる。半導体レ-ザ-光源から照射したレ-ザ-の軸受面からの反射をレンズで集光してPSD上に収束させ、その像点位置を知ることにより、円弧形状からのずれを求めるようになっている。軸受面の基本形状が円弧であるため、軸受面の円弧中心付近に軸線と平行に置いた支持軸を回転中心として発光部と受光部を取り付けてある。信号処理部ではPSDの出力を信号処理回路で処理したあと、A/Dコンバ-タによりディジタル化してコンピュ-タに送り、コンピュ-タモニタ-およびプロッタに表面形状を出力するようになっている。 表面の一部に円弧形状の凹みを加工した直径500mmの部分円弧軸受モデルを製作して、このシステムの機能、性能を調べた。その結果、このシステムにより円弧形状からのずれを計測することは基本的に可能であることが判明した。計測に要する時間はディジタル処理のための時間を入れて考えても極めて短かく、従来の接触式に比較して取扱いの簡便さという点については目的を達成することができた。ハ-ドウェアの一層の軽量化、雑音処理や基準線処理などの改善によるソフトウェア処理が今後の課題である。 各種の摩耗痕形状を仮定して、すべり軸受油膜の動特性(油膜のばね定数、減衰定数)、安定性を計算するプログラムを開発した。また、計算した動特性、安定性を図形表示するためのグラフィックソフトも開発した。
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