1992 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質材料を用いた液膜シールの静および動特性に関する実験的研究
Project/Area Number |
03650126
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
金子 覚 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90161174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢鍋 重夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016662)
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Keywords | 平行環状シール / ダンパシール / 多孔質体シール / 管摩擦係数 / 入口損失係数 / 漏れ流量 / 動的流体力 / 動特性係数 |
Research Abstract |
本研究では,液膜シールの動特性を改善する目的から,新たに多孔質材料をシールしゅう動面に適用することを提案し,これに関する実験的解析を行う.最終年度にあたる本年度は,以下の点について実施した. (1)多孔質材料を適用したシールとして,丸穴(直径0.4mm)を有する薄肉円管(SUS304)をシール内面に挿入した3つのタイプのダンパシール(ダンパシール1:穴の方向がシール内面の法線方向,ダンパシール2:穴の方向がシール内面の法線方向に対して30°,ダンパシール3:穴の方向がシール内面の法線方向に対して60°)および焼結金属(SUS304)をシールしゅう動面に適用した多孔質体シールを製作した。 (2)(1)のシールを用いて,静特性(管摩擦係数,人口損失係数および漏れ流量)および動特性[ふれまわり運動によって生ずる動的流体力,ふれまわり運動に対するΩ/ωの不安定領式(Ω:ロータのふれまわり角速度,ω:ロータの自転速度)および動特性係数(付加質量係数,減衰係数およびばね係数)]を実験的に解析した. (3)(1)と内径および幅が等しい平行環状シール(solidシール)を用いて,静および動特性実験を行った. (4)(2)および(3)の結果より,漏れ流量の低減ならびにふれまわり運動に対する安定性の面から,ダンパシール2および3が,従来より用いられている平行環状シールより優れていることが明らかになった. (5)研究成果報告書を作成した.
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