1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650140
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山根 隆一郎 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 修造 東京工業大学, 工学部, 助手 (20143670)
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Keywords | 流体工学 / 磁性流体 / 進行磁場 / 高調波 / 流動特性 |
Research Abstract |
高調波成分を含む進行磁場内での磁性流体の流動について実験と解析を行った結果,次の結論を得た. 1.解析 (1)各成分の磁場の効果は互いに干渉し合い,流速分布は単なる線形和にはならない. (2)磁場が弱い場合には,成分間の干渉は弱く,流速分布は線形和に近い.また,流体内部での体積力は弱く,流速分布は直線状である. (3)磁場が強くなると,成分間の干渉が現れ,流速分布は線形和からズレを生じ,そのズレはじばがつよくなるほど大きくなる.また,流体内部での体積力は強くなり,流速布分は曲率を持つようになる. (4)2次成分の磁場が1次成分の磁場に対して同方向,逆方同どちらの場合も,流速は線形和よりも小さくなる. 2.実験 (1)流れは主として磁場の進行方向と逆向きに誘起されが,流速は解析値よりもかなり大きい. (2)流速は励磁電流の周波数にほぼ比例する.また,励磁電流が大きくなるほど大きいが比例関係にはない. (3)解析と同様に,流速は線形和よりも小さくなるが,そのズレは解析値よりも一般的に大きい. (4)1次成分と2次成分の進行磁場を互いに逆方向に印加すると,磁場の強い方の影響を受ける.また,2つの磁場の強さがほぼ等しい場合には,流速は小さいが流れは不安定になる. (5)線形和とのズレは流速が大きくなるほど大きく,1次成分と2次成分が同方向に進行する場合により顕著に現れる.
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