1993 Fiscal Year Annual Research Report
通常重力下および微小重力下における超臨界状態の液体燃料の燃焼および蒸発
Project/Area Number |
03650191
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Research Institution | University of Osaka Prefecture |
Principal Investigator |
角田 敏一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (70034402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津江 光洋 大阪府立大学, 工学部, 講師 (50227360)
片岡 克己 大阪府立大学, 工学部, 講師 (10081233)
太田 幹郎 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00081232)
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Keywords | 液体燃料 / 燃焼 / 超臨界状態 / 微小重力場 |
Research Abstract |
アスファルトを燃料とする種々のエマルジョン燃料を対象として,通常重力下において燃焼実験を行い,ミクロ爆発現象に関する測定を行った。円筒形の電気炉内に懸垂液滴を瞬時に挿入させ,その蒸発,燃焼およびミクロ爆発現象を8mmビデオカメラを用いて観察した。乳化状態の指標となるHLB値を変化させた燃料について,ミクロ爆発発生までの待ち時間およびその時点における液滴温度の測定を行った。なお,液滴の温度測定は熱電対を用いて行われた。その結果待ち時間はHLB値によって変化し,その値が約14付近で極小値をとること,またミクロ爆発時における液滴温度はHLB値に依存しないことが明らかにされた。このことから,ミクロ爆発現象は乳化状態により影響を受けるものと考えられるが,その詳細な機構については未だ不明であり,今後検討する必要があると思われる。通常重力下における実験と平行して,微小重力下における燃焼実験を行った。実験は,平成4年度に作成した落下塔および落下装置を用いて行われ,エマルジョン燃料液滴の燃焼時間,液滴温度,ミクロ爆発発生の測定を行った。燃料としてパラフィン系炭化水素燃料のドデカン,テトラデカンおよびヘキサデカンを用い,それらに水を20%添加させエマルジョン燃料を作成した。同一条件において約30回測定を行った結果,ミクロ爆発までの待ち時間はある範囲に分布することがわかり,このことからミクロ爆発現象は確率的な現象であるものと推測された。そこで,待ち時間の分布を求め,統計的見地からミクロ爆発現象について考察を行った。その結果,ミクロ爆発発生割合は,液滴の温度変化に影響を受けることがわかった。
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