1991 Fiscal Year Annual Research Report
高性能・高信頼性・インパルス電圧・電流測定用標準分圧器・分流器の開発に関する研究
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03650238
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 達哉 日本工業大学, 工学部・超高圧放電研究センター, 教授 (10183568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 正盛 日本工業大学, 工学部・超高圧放電研究センター, 助教授 (40049713)
鎌田 譲 日立製作所, 日本研究所・第2部, 主任研究員
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Keywords | 分圧器 / 分流器 / 雷インパルス電圧 / 開閉インパルス電圧 / シ-ルド抵抗分圧器 / 分圧比 / 応答時間 |
Research Abstract |
研究計画にしたがって研究が実施し、以下の成果を得た。 1.分圧器、分流器の構成要素である抵抗素子、コンデンサ素子の温度特性、電圧特性、経時変化特性について検討を行い、マンガニン、カ-マロイなどの抵抗材料を使用するのが最適であり、分圧器にコンデンサを使用する場合には温度補償する必要があるとの結果を得た。 2.定格電圧700kVの雷インパルス用標準分圧器を試作した。シ-ルド抵抗形を採用し、高圧部抵抗10kΩ(カ-マロイ線を使用)とし、応答時間20nsであった。本分圧器とドイツ理工学研究所(PTB)の標準分圧器と比較試験を行なったところ、標準インパルス電圧で±0.5%、1〜1.5μsの波頭裁断波インパルス電圧で±1%以内で一致し、雷インパルス用標準分圧器として十分な性能を有することが確認された。 3.定格電圧500KVの開閉インパルス用標準分圧器を開発試作した。開閉インパルス電圧の測定にはコンデンサ分圧器が一般に用いられるが、安定性、信頼性の点から200KΩ(カ-マロイ線)のシ-ルド高抵抗形とした。30℃の温度変化に対し分圧比の変化は0.1%以内であり、応答時間は30ns以下で、IEC規格案に定められている標準分圧器の仕様を十分満足するものが得られた。 4.0.5μsの波頭裁断波インパルス用標準分圧器としては、8.5kΩの抵抗(カ-マロイ線)と並列に高周波用コンデンサを接続し、かつシ-ルド電極を設けた700kV用のシ-ルド抵抗容量分圧器を試作開発した。応答時間は10ns以下であり、裁断波用として十分な特性の標準分圧器が得られた。 5.標準分流器としては20kA用、10mΩの同軸円筒形分流器を試作し、標準用として十分な性能を有することを確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 原田 達哉: "高電圧・大電流測定技術の動向" 電気学会論文誌B. 111ーB. 1165-1170 (1991)
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[Publications] 原田 達哉: "A new type voltage dividcr for impulse voltage mcasurements" 7th International Symposium on High Voltage Engineering,HV Measuring and Testing Techniques. 6. 75-78 (1991)