1992 Fiscal Year Annual Research Report
太陽電池効率向上のための高品質狭バンドギャップ非晶質半導体の成膜法
Project/Area Number |
03650263
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Research Institution | Tokyo Institute of Polytechnics |
Principal Investigator |
青木 彪 東京工芸大学, 工学部, 教授 (10023186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 泰央 東京工芸大学, 工学部, 助手 (90228172)
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Keywords | 水素化アモルファスゲルマニウム / ECRプラズマCVD / イオン・電子照射 / 微結晶化 / 光電特性 / 基板温度 / 水素希釈度 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、太陽電池の効率向上のため、長波長帯に光電感度のある非晶質半導体a-Ge:Hの高品質成膜法を、我々が独自に開発したヘリカル・アンテナ励起ECRプラズマCVD装置により研究した。 1.基板温度;マイクロ波電力8.5W、圧力5mTorr、総流量40SCCM、ゲルマンガスの水素希釈度1.27%において基板温度T_Sを65〜310℃まで変化させると175℃で膜の光電特性は最高になった。310℃で微結晶相が現れた。 2.水素希釈度;1.の条件でT_S=155℃に保ち、希釈度変化に対し1%以上で微結晶化し、最高の光電特性を得た。 3.マイクロ波電力;以上の条件でマイクロ波電力を変化させると、13W以上で微結晶相が現れた。 4.基板バイアス;同条件で基板に正負のDCバイアスを加えると、負バイアスでは非晶質、+6V以上の正バイアスで、微結晶相が現れた。2.3.とも共通するが、微結晶が現れる上限で、光電特性が最高の膜が得られた。 以上はシランガスRFPCVDのa-Si:Hで報告されているが、基板表面に到来するイオン・電子についてイオン照射量及びイオン・エネルギー及び電子照射量を静電Analyzerで測定しところ、2.と3.では希釈度・電力を上げるとそれら3量は共に増加し、OES(プラズマ発光分析)のHa線から推定されるHラジカル量も増加し、非晶質から微結晶へ変化が見られた。しかし4.のDCバイアスに対しては、イオンと電子の振舞いは相反し、電子照射が大きい正バイアスで微結晶、イオン照射が大きい負バイアスで非晶質化した。反応炉内に設けたグリッドと基板の両方にバイアスを加えてイオン照射量を一定にし、電子照射量を変えることにより、電子照射による微結晶化を明らかにし、イオンの除去が微結晶化に寄与するのではないことが判った。1.の高温成膜による微結晶化を除き、電子が関与する非晶質-微結晶の転移付近でa-Ge:の光電特性、移動度などの最適化されることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takeshi AOKI: "Effects of Atomic Hydrogen Injection on ECR Plasma Deposition of a-Ge:H" Jr.of Non-Cryst.Solids. 137-138. 749-752 (1991)
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[Publications] Kouichi SHIMAKAWA: "DC and AC Photoconductivities in Hydrogenated Amorphous Germanium" Phys.Rev.B. 46. 12750-12752 (1992)