1991 Fiscal Year Annual Research Report
潜水時の高圧ヘリウム混合気体環境におけるダイバ-の聴覚能力の研究
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03650274
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鈴木 久喜 静岡大学, 工学部, 教授 (90006221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 孝芳 静岡大学, 工学部, 助手 (90109132)
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Keywords | ダイバ-の聴力 / イアプロテクタ / 高圧ヘリウム混合気体 / 最小可聴値 / 吸音率 / ヘリウム音声デ-タベ-ス |
Research Abstract |
潜水時の高圧気体環境におけるダイバ-の聴覚能力を調べた。まずはじめに測定に使用するマイクロホン,ヘッドホン,およびイアホンを潜水環境と同じ高圧ヘリウム混合気体中で校正した。1991年10月に海洋科学技術センタ-で有人潜水模擬実験を行い4名のダイバ-の聴覚能力を測定した。背景騒音の影響を軽減するために聴力測定のヘッドホンはイアプロテクタ内にヘッドホンの振動部を取り付けた。潜水深度0m〜300mにおいて,JIS規格に準拠してオ-ジオメ-タを用い,気導受話器による最小可聴値,骨導受話器による最小可聴値,および気導受話器による等感曲線をそれぞれ125Hzから8kHzの周波数で求めた。背景騒音のレベルとスペクトルも測定した。これらの結果,気導音に対する最小可聴値は潜水深度(気圧)によってかなりの影響を受けるが骨導音に対しては大きな影響がなく,気圧の影響は感音系ではなく伝音系に限られる事がわかった。また,これを解明するため外耳道の伝達特性をコンピュ-タシミュレ-ションにより考察し,高圧ヘリウム空気では最小可聴値は3kHz付近に山のあるW型の特性であることがわかった。ただし,1kHz以下の最小可聴値はイアプロテクタを装着しても騒音を十分防ぐことはできないため厳密な測定はできなかった。これは今後の課題である。 吸音材の吸音率を測定するシステムを試作し,1気圧で吸音率を測定した。今後,高圧環境で測定を行う予定である。 ダイバ-の音声を潜水深度0mー300mにおいてディジタルオ-ディオテ-プに収録した。現在,このデ-タと今まで収録してあるデ-タを統合し,ヘリウム音声デ-タベ-スを作成している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 河西 康仁: "有人潜水実験用潜水シミュレ-タ内の騒音測定" 電子情報通信学会技術研究報告 応用音響研究会. EA91ー12. 9-16 (1991)
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[Publications] 鈴木 久喜: "高圧気体環境におけるヘッドホンの時性" 電子情報通信学会技術研究報告 応用音響研究会. EA91ー13. 17-24 (1991)
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[Publications] 千葉 哲央: "ヘリウム音声のデ-タベ-スの構築" 電子情報通信学会技術研究報告 応用音響研究会. (1992)