1992 Fiscal Year Annual Research Report
Hopfield型神経回路綱モデルの組合せ問題解法能力の解明
Project/Area Number |
03650276
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
坂本 明雄 徳島大学, 工業短期大学部, 教授 (20108856)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 神経回路網 / Hopfieldモデル / ボルツマン マシン / 組合せ問題 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は,Hopfield型神経回路網モデルを用いて,種々の組合せ問題を解くための汎用シミュレータを試作しその能力を解明することが主たる研究目的である。本年度内に得られた成果は概ね次の通りである。 1.Hopfield型神経回路網モデルを用いて解くことができる組合せ問題の形式として,0‐1変数によって記述されたいくつかの制約条件と目的関数をもつ集合計画問題を対象とする汎用シミュレータを作成した。このシミュレータは,集合計画問題を定義するために必要なデータ(0‐1変数の個数,制約条件および目的関数を表現する行列など)入力して,集合計画問題の近似解を求めるものである。 2.グラフの最大独立集合問題やナップザック問題などを集合計画問題として定式化し,上記の汎用シミュレータによって解くためのプログラムを作成した。具体的には,個々の問題に与えられる入力データを集合計画問題への変換する前処理プログラムと,集合計画問題の解を元の問題の解に翻訳する後処理プログラムをそれぞれの問題に対して作成することになる。 3.実験結果から,汎用シミュレータを用いた解法では,従来から堤案されている個々の問題に対するヒューリスティックな解法に比較して若干劣る解しか得られないことがわかった。しかしながら,ヒューリスティクな解法は,個々の問題の特性を十分に検討し工夫を凝らしたものであるため,その解法を考案するための一定程度の労力を必要とする。これに対して今回堤案した汎用シミュレータによる解法は,個々の問題を集合計画問題に変換するだけでプログラムが完成するという意味において,十分実用的な価値があると思われる。
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