1991 Fiscal Year Annual Research Report
多次元可変密度標本化手法の開発と高精細画像通信への応用に関する研究
Project/Area Number |
03650277
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (00110833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田崎 三郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00036394)
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Keywords | ベクトル量子化 / デ-タ圧縮 / 高精細画像信号 / 画質評価尺度 / 可変密度標本化 |
Research Abstract |
ベクトル量子化あるいは直交変換符号化などのブロック符号化においては,等間隔に標本化された大きさの等しい矩形のブロックを取り扱う。しかし,一般に画像はテキスチャやエッジを含む非定常性の信号であるから,平担で変化の少ないところでは,標本化間隔を粗く取り,逆に変化の大きいところでは細かくすることによって,より効率のよいデ-タ圧縮が可能となる.本研究では,高精細および超高精細の画像信号を対象とした高能率な可変密度標本化手法を開発することを目的としている。高精細画像信号においては,解像度の低い従来の画像信号の場合と比べて,より高いビットレ-トかつ高品質な領域での符号化効率の良さが求められる.上記の目的を達成するためには,標本化によって生じる空間的なひずみと量子化によって生じる振幅的なひずみとのトレ-ドオフを定量的に評価することのできる画質評価尺度を明らかにすること,標本化によるひずみと量子化によるひずみとを画像信号の局所的な性質に追従させて適応的に制御するための手法を開発することが必要となる.本年度の成果を以下にまとめて述べる。(1)標本化比率および量子化ビット数の様々な組合せについて再生画像を作成し,これを用いて主観評価実験を行うことにより,可変密度標本化された画像に対する主観評価上の画質と客観(物理的)評価尺度としての平均ひずみとの対応付けを行った.この実験は,来年度も継続して行う計画であるが,その成果の一部は,平成4年5月の電子情報通信学会情報理論研究会において発表の予定である.(2)標本化によるひずみと量子化によるひずみとを適応的に制御する符号化方式の1つである「区分的双一次パッチのベクトル量子化に基づく画像デ-タ圧縮手法」を開発した.これについては,平成3年12月の情報理論とその応用シンポジウムにおいて発表している.
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Research Products
(2 results)