1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650323
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 純一 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (40093356)
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Keywords | 距離計測 / レ-ダ,ソナ- / 微分位相 / 単一化ウインド / 信号処理 |
Research Abstract |
平成3年度には,(1)超音波ソナ-システム(ハ-ドウエア)の開発,(2)測定限界を明らかにするため,信号処理系コンピュ-タシュミレ-ションを行った。 (1).超音波ソナ-システム(ハ-ドウエア)の開発:新たにデジタル信号処理による位相検波回路を設計製作した。受信信号と参照信号の両方を14KHzの中間周波に周波数変換し,DMA転送できる高速AD変換器で波形デ-タをデジタル化する。次にこのデ-タをFFT処理して位相と振幅を求める方式である。送信受信の電子回路およびAD変換の制御ソフトが完成しシステムとしての基本動作を確認している。現在,受信信号強度の変化に対応して受信機の利得を適応的に制御するアルゴリズムを開発中である。 (2).信号処理のシミュレ-ション:原理的には,微分位相より超高精度の距離計測が可能であるが,有限のS/N比のもとでの測定精度の限界は知られていない。そこで,ガウス雑音のもとで最小自乗推定を行ったときの距離測定の偏差(バイアス)と標準偏差について,シミュレ-ションを行った。2MHz帯の水中超音波で帯域が200KHzのステップ周波数ソナ-では、標的が1個の場合,偏差は0.1μ以下に出来ること,標準偏差(分散の平方根)はS/N20dBで約1μとなることが分かった。また,複数の標的を分離する単一化ウインドは位相歪を生じ,その結果、偏差が増大するが,FFT演算時にゼロパッテングを採用すればこの欠点は解消できることが分かった。単一化ウインドを使えば,周波数領域での雑音が相関を持つため,最小自乗推定は不十分であり,最尤推定アルゴリズムを用いれば、さらに測定精度の向上が見込める。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Nakayama: "Accurate target Location by means of Differential phase" Japanese Journal of Applied Physics. 30suppl.65-67 (1991)
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[Publications] J.Nakayama: "Estimating a target cross section from forward scattering Amplitude" Aconstical lmaging. 19. (1992)
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[Publications] J.Nakayama: "Scattering from a randomly rough half plane" 1991 IEEE AP‐S Symposium Digest. 550-553 (1991)