1991 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性薄膜における垂直ブロッホラインの高密度集積に関する研究
Project/Area Number |
03650328
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浅田 裕法 九州大学, 工学部, 助手 (70201887)
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Keywords | 磁性記憶素子 / ブロッホラインメモリ / 垂直ブロッホライン / 磁壁 / バブル磁区 |
Research Abstract |
超高密度ブロッホラインメモリの実用化のため、磁区径1μmの微小バブル材料における磁壁動特性、及び高密度化を指向した新しいビット位置規定手段等について、実験及びシミュレ-ションにより検討を行い以下の成果を得た。1)磁壁動特性の評価実験;磁区径1μmの微小材料を用いた素子においてブロッホライン(以下VBLと略す)対の動的安定性について検討を行った結果、安定性劣化の主な要因の一つが導体電流からの発熱による磁性ガ-ネット膜の温度上昇であることを明らかにした。この発熱による膜の温度上昇を抑制すると、VBL対の転送に要する程度のバイアスパルス磁界に対してVBL対は動的に安定であることを確認した。現在、この材料を用いて読み出し動作実験を行っている。 2)非晶質磁性膜中の磁区パタンを用いたビット位置規定法;磁性ガ-ネット膜上に形成した非晶質磁性膜中にレ-ザ光により熱磁気的に任意の磁区パタンが書き込めることを確認し、ビット位置規定用パタンの形成の見通しを得た。また、磁区パタンからの漂遊磁界分布を数値計算することで、VBLとの静磁気的相互作用の定量的評価を行い、パタン形状の設計指針を得た。 3)非晶質磁性膜中の磁区パタンを用いたストライプ磁区安定化実験;2)と同様、集束レ-ザ装置によりストライプ磁区安定化用パタンを形成し実験を行った結果、実用的な素子構成で十分に広いストライプ磁区安定存在範囲を得るとともに、メモリとして必要なすべてのゲ-ト動作を確認した。また、2)、3)の磁区パタンを同層に形成する素子構成を想定した2次元平面磁壁におけるVBL対転送シミュレ-ションを行った結果、周回転送を確認し素子構成の設計指針を得た。 4)ブロッホライン転送の計算機シミュレ-ション;材料磁気特性の不均一として一軸磁気異方性の局所的変化を仮定し、そのブロッホラインに対するピニング力を定量的に評価した。
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