1992 Fiscal Year Annual Research Report
非イオン界面活性剤の曇点を用いた電磁波エネルギ吸収パターンの可視化材料の固形化
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03650344
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山浦 逸雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (70191202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 道夫 新潟大学, 工学部, 教授 (50239357)
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Keywords | 電磁エネルギー吸収分布 / 可視化ファントム / 非イオン界面活性剤 / 曇点 / ポリアクリルアミドゲル / κ-カラギーナンゲル / ハイドロゲル / 寒天ファントム |
Research Abstract |
1.寒天ゲルの透明度を昨年度よりもさらに改善するため,寒天の濃度を低くしたところ,ゲルの機械的強度が十分に得られなかった.つぎに,グリセリンを添加した可視化ファントムの温度対光減衰特性を測定したところ,曇点近傍における減衰量増加の傾きが小さくなった.このようなファントムでは白濁した部分と透明な部分との境界が不明瞭になることが明かになった. 2.寒天に代る可視化材料の探索を行った結果,ポリアクリルアミドゲルの他に,κ-カラギーナンやジェランガムの透明度が良好であることが光減衰量の測定により明らかになった.κ-カラギーナンとジェランガムは寒天と同じく多糖類であるが,イオンの添加によりエッグボックスジャンクションを形成し,ゲルの機械的強度が高くなるという特徴を有し,ポリアクリルアミドよりも実用的であることがわかった.ただし,ジェランガムは,エッグボックスジャンクションの形成により著しく透明度が悪化するために可視化材料には不向きである.そこで,イオンの添加による透明度の変化が最少なκ-カラギーナンを母材として用いた.κ-カラギーナンゲルの温度対光減衰特性は,界面活性剤の水溶液がもつ特性曲線とかなりよく一致し,減衰量増加特性の優れた可視化ファントムを得ることができた. 3.κ-カラギーナンゲルの直流域における導電率は,寒天ファントムなどとほぼ同じ傾向を示した.κ-カラギーナンを用いて容積が300mlの可視化ファントムを試作したが,ファントムを成形するための容器から取り出してもファントムの形は崩れなかった.また,このファントムを電磁波によって加熱したところ,内部に明瞭な白濁パターンを観察することができ,研究目的が達成された.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Michio Miyakawa and Itsuo Ymaura: "Visualization of the Three-Dimensional Structure of Absorbed Power of Electromagnetic WavesーA Synthetic Paste Phatom Containing a Nonionic Surface Active Agent and Measurement of Its Physical Propertiesー" Electronics and Communications in Japan. 74. 104-113 (1991)
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[Publications] Itsuo Yamamura,Seigo Toya,Sinichiro Hoshina and Michio Miyakawa: "Solid Phantom Visualizing the Heating Pattern by Using a Cloud Point of Nonionic Surface Active AgentーRealization by the Agar Phantomー" Proceedings of the 8th Annual Meeting of the Japanese Society of Hyperthermic Oncology. 8. 251-252 (1992)
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[Publications] Shin-ichiro Hoshina,Michio Miyakawa,Toyohiko Hayashi,Yoshiaki Saitoh,and Itsuo Yamaura: "New Gel Phantoms for Visualizing The High Temperature Region" Proceedings of the 8th Annual Meeting of the Japanese Society of Hyperthermic Oncology. 8. 257-258 (1992)
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[Publications] 戸谷 清悟,山浦 逸雄,宮川 道夫: "ゲル化した電磁エネルギー吸収パターンの可視化ファントム" 電気学会研究会資料. IM-93. 65-73 (1993)
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[Publications] 大森 豊明(監修): "バイオ電磁工学とその応用" フジ・テクノシステム(株), 833 (1992)