1991 Fiscal Year Annual Research Report
道路橋の疲労損傷に及ぼす自動車荷重の動的載荷の影響に関する研究
Project/Area Number |
03650381
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川谷 充郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029357)
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Keywords | 道路橋 / 疲労損傷 / 走行車両 / 動毛載荷 / 現地実験 / 路面凹凸 / 動毛応答解析 / 逐次積分 |
Research Abstract |
1.試験車走行による鋼道路橋の動的応答実験 伸縮継手に人工的な段差を設けた鋼道路橋における試験車走行実験結果を用い,走行自動車の動的挙動ならびに床版および橋梁各部の動的応答特性を明らかにした。すなわち,床版ひずみの動的応答は伸縮継手部近傍で大きく,そこから離れるに従い小さくなるが,支間中央部において再び大きくなった。それは,走行自動車および主桁の動的挙動の同時測定結果より,車両と橋梁の連成振動の影響であることが分かった。また,腹板および鉛直補剛材のひずみは,内桁に比べて外桁の方が大きく,実橋における疲労損傷の発生箇所と対応していることが明らかとなった。また,橋面上の路面凹凸が動的応答に大きな影響を及ぼすので測定し,解析においてそれを考慮する。 2.走行自動車による桁橋の3次元動的応答解析 有限要素法を用いて,床版および床組を考慮した桁橋の走行荷重下の3次元動的応答解析を行った。床版は平板要素とするが,計算の効率化を計るために主桁は棒要素としオフセットビ-ムにより床版の要素と接続した。また,動的応答に大きな影響を及ぼす大型ダンプトラックを適切に表現するために,従来は前輪1軸・後輪2軸の2自由度振動系にモデル化していたが,ここでは床版応答を対象にすることより3次元モデルを用いることとした。動的応答解析では,床版および床組を考慮するためにモ-ド解析を行うにしても考慮すべきモ-ド次数が多くなり,動的応答を逐次積分で求める基して,計算時間を少なくするための工夫をした。すなわち,各時間stepにおけるモ-ドごとの収束状況を明らかにし,収束の効率化を計った。
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