表層部の緻密化によるコンクリートの耐久性改善効果に関する研究

1992 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03650395
• Research Institution: Hachinohe Institute of Technology
• Principal Investigator: 庄谷 征美 八戸工業大学, 工学部, 教授 (80006684)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 月永 洋一 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (60124898)
• Keywords: 透水シート / 表層 / 緻密化 / 耐久性 / 水セメント比 / 気泡 / Pull-off法 / Figg法

Research Abstract

1.表層部の緻密化による耐久性改善効果の検証
(1)各種型枠類使用による表層部の緻密化および劣化促進試験
透水シートの種類および水セメント比を変化させた場合の緻密化の程度について検討した。また、緻密化を図ったコンクリートを劣化促進(中性化、塩分浸透、凍結融解)させた。
(2)緻密化による劣化程度の評価
緻密化による劣化抵抗性を表層部の品質評価に着目した各種試験を実施して検討した。また、大型供試体を対象として、打込み方向高さによる品質差を調べた。
(3)緻密化による耐久性改善効果の評価
緻密化による劣化抵抗性を総合的に考察した。
以上の検討により、透水シートを使用すれば、シートの余剰水と気泡の排出効果により、コンクリート表面はあばたが少なく美観が向上し、コンクリート表層部は水セメント比が低下して強度が向上することを明らかにした。また、これらの改善効果は、コンクリートの劣化抵抗性を高めて耐久性向上に大きく寄与するものであることを示した。しかしながら、打込み方向高さによる品質差が大きいこと、気泡の排出が不完全になる場合があるなどの問題点も明らかにした。
2.まとめ及び成果印刷
2年間にわたる研究成果をまとめて報告書を印刷した。

Research Products

• [Publications] 庄谷 征美: "表層部の緻密化によるコンクリートの品質改善に関する研究" セメント・コンクリート論文集、No.46. 46. 570-573 (1992)
• [Publications] 菅原 隆: "表層部の緻密化によるコンクリートの凍結融解抵抗性に関する研究" セメント・コンクリート論文集、No.46. 46. 610-613 (1992)
• [Publications] 水口 大輔: "表層部の緻密化によるコンクリートの品質改善に関する研究" 平成4年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 526-527 (1993)
• [Publications] 菅原 隆: "表層部緻密化コンクリートの凍結融解抵抗性に関する2,3の実験" 平成4年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 530-531 (1993)
• [Publications] 月永 洋一: "表層部の緻密化によるコンクリートの品質改善に関する研究" 日本建築学会東北支部研究報告集、第56号. 56. (1993)