1991 Fiscal Year Annual Research Report
都市内交通流の分析と大気汚染からみた制御方策の評価に関する研究
Project/Area Number |
03650439
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
日野 泰雄 大阪市立大学, 工学部, 講師 (40112528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 昂 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00047101)
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Keywords | 大気汚染 / 自動車排出ガス / 交通制御 / 交通流 / 走行シミュレ-ション / 信号停止モデル / 走行モ-ド / 排出ガス原単位 |
Research Abstract |
本年度は、交通流デ-タおよび自動車排出ガスデ-タの分析を通じて、排出ガス量推計のためのシミュレ-ションモデルを構築するとともに、交通制御方策の事例や考え方を整理することを目的とした。以下には、これらの成果を項目別にまとめて示す。 (1)交通流特性の分析:大阪都心部幹線道路(四ツ橋筋など)での交通流調査デ-タを分析し、走行状態(旅行時間やモ-ド構成)のパタ-ン化とそれに対応する交通流ランクを設定するとともに、これを交通基礎指標(交通量や速度、信号パラメ-タ)を用いて表現できることを示した。 (2)排出ガス原単位の設定:実際の走行状態と排出ガス量を対応づけるためには、従来の平均速度ランク別の排出係数(単位走行距離当り排出量)のような平均指標ではなく、車種別および速度もしくは速度変化別の排出量を単位走行時間当りで表現することの妥当性を示し、この考え方に基いて、関係諸機関で測定されているデ-タを整理した。 (3)排出ガス量推計モデルの構築:これまでに開発してきた走行モ-ド推計モデルを拡張することによって、対象道路区間を走行する車両1台1台の走行状態と併せて、排出ガス量を推計するモデルを構築した。これについては、道路網への適用が可能となるよう、現在もその改良作業を継続中である。 (4)交通制御方策の検討:信号制御によるコントロ-ル(管制)から、案内・誘導および規制による交通運用、さらには、交通需要を制限するための種々の施策(カ-プ-ル,パ-ク&ライドやロ-ドプライシング、流入抑制のための諸制度など)の国内外での実施事例やその考え方であるいは計画について、文献調査などによって一部資料を収集・整理した。なお、これについても、現在調査を継続中である。
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