1991 Fiscal Year Annual Research Report
微弱電波を利用した視覚障害者及び高齢者の歩行案内・誘導システムに関する基礎的研究
Project/Area Number |
03650440
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
栗本 譲 名城大学, 理工学部・土木工学科, 教授 (30043201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 弘 豊田工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (70043205)
米沢 彰賢 名城大学, 理工学部・電気電子工学科, 講師 (50076551)
高橋 政稔 名城大学, 理工学部・土木工学部, 助教授 (40076576)
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Keywords | 微弱電波 / 視覚障害者 / 高齢者 / 案内・誘導システム / 心理地図 / メンタルマップ |
Research Abstract |
本年度の研究は、街路を一人で歩行する視覚障害者に必要とする多くの情報を付与するために、微弱電波を利用して視覚障害者等が持つ受信器から音声情報として伝達する街路案内システムの開発を目ざして基礎的な問題点を解明した。 1.心理地図の作成準備 (1)視覚障害者歩行訓練調査 歩行訓練士の協力により視覚札障害者に対する歩行訓練の座学と実習をビデオテ-プに記録し調査した。その結果、歩行者の"杖振り""伝い歩き"についての技術的な問題が明らかになった。また、歩行速度及び歩行軌跡等についても調査したが、視覚障害者の歩行経験によりなかなりの差がみられた、平均すると歩行速度82.6cm/s、歩幅47.4cmと健常者の80%以下であることが明らかになった。 (2)視覚障害者の移動に関する意識調査 名古屋盲学校の協力により19項目の質問について10人の回答者に面接調査を行った。その結果、"電車、バスの乗降の問題""ランドマ-クについて""方向の確認""人に目的地の尋ね方""距離感の確認法""階段、段差の確かめ方"等について問題点が明らかになった。 2.電界強度と音圧との相関特性調査 情報を微弱電波で発信して、これを受信器で受信し音声情報として得るためには、発信出力と受信音圧の関係を明らかにしておく必要がある。地上に展長したアンテナの上に発信器から1mと5m地点にATCを取った受信器を置き、受信器から1m離れた地点での音圧レベルと電界強度との関係を測定したのが右図である。これによれば発信出力60dB以上であれば、1m、5m地点ともほば音圧レベルの減衰が認められない。
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[Publications] 荻野 弘,野田 宏治,栗本 譲,勝山 裕之: "交通障害者のための都市内施設計画立案におけるISM法の適用について" 土木学会第46回年次学術講演会講演概要集. IV. 38-39 (1991)