1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650454
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
半谷 裕彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013193)
|
Keywords | 不安定構造 / 剛体変位 / 不伸長変位 / 構造形態 / 安定形態 / 不安定形態 / Bott・Duffin逆行列 / 一般逆行列 |
Research Abstract |
1.不安定構造理論と形態形成過程の追跡への応用 剛体としての運動の自由度を持つ、いわゆる、不安定構造に関して、不安定形態から安定形態への形態形成過程の追跡法を、a.静的解析法、b.動的解析法、の2種類の方法で定式化し、数値解析プログラムを開発した。 a.静的解析法:形態の適合条件式を作成し、不伸長変位モ-ドを一般逆行列理論を利用して抽出する。次いで、不伸長変位モ-ドの係数をポテンシャルエネルギ-の減少過程より決定する。以上の2段階を増分的に進行され、安定形態への形成過程を定式化し、数値解析を行った。 b.動的解析法:静的理論に慣性項及び減衰項を導入し、運動方程式を構成する。次いで、正射影マトリクスを利用して、この方程式を剛体変位モ-ド空間内のパラメ-タで表現する。このパラメ-タを時系列で解析することにより、形成過程の追跡を行い、具体例を示した。 2.拘束条件を持つ構造物の形態解析法の定式化と解析 変位や応力を拘束条件とする構造物の形態解析法を一般逆行列およびBott・Duffin逆行列を利用して理論構成し、その数値解析法を開発した。本研究では、a.変位モ-ドを拘束条件とする別の表現をすると与えられた形態となる様に制御する制御構造物の解析法の定式化と数値計算法の開発、b.変位モ-ドを満足するように変形する構造形態解析法の定式化とその数値計算法の開発、を主に実施した。a,b項とも、n自由度系に対して、m個の拘束条件が付与されることから、nーm個の自由度に低減される。しかし、本研究では、Bott・Duffin逆行列を採用することにより、基礎方程式を直接解析する方法を考察している。この方法は、今後の研究、開発に有用であると判断できる。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 半谷 裕彦,金井 頼利: "Shape Analusis of Structures under Prescribed Stress Mode" Computer Applications in Civil and Building Engineering. 419-426 (1991)
-
[Publications] 田波 徹行,半谷 裕彦: "不安定構造物の動的解析" 生産研究. 43ー7. 5-7 (1991)
-
[Publications] 宮崎 賢一,川口 健一,半谷 裕彦: "不安定トラスの動的安定化移行解析" 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 15. 225-230 (1991)
-
[Publications] 半谷 裕彦,金井 頼利: "Shape Analysis of Structures under Prescribed Displacement and/or Stress" Proc.of International Conference on Computational Engineering Science. (1991)
-
[Publications] 半谷 裕彦,金井 頼利: "Shape Analysis of Structures under Prescribed Displacement Modes" IUTAM Symposium on Inverse Problems in Engineering Mechanics. (1992)
-
[Publications] 半谷 裕彦,原田 和明: "変位モ-ド指定の構造形態解析法" 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 16. (1992)