1991 Fiscal Year Annual Research Report
プレストレストアンカ-ボルトを用いた鉄骨露出型柱脚に関する研究
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03650461
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
見村 博明 東京電機大学, 理工学部, 教授 (00057233)
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Keywords | 鉄骨構造 / 露出型柱脚 / プレストレス |
Research Abstract |
1.鉄骨構造の露出型柱脚において、アンカ-ボルトにPC鋼棒を用い、これに高い緊張力を導入した場合の力学的性状を、実験及び解析的に調査し、次の諸量を定量化することを目的とする。 (1)ベ-スプレ-トがコンクリ-ト基礎ばりと全面接触でなくなるモ-メント(以後、剛接合限界モ-メントと呼ぶ)、(2)柱脚部の降状モ-メント、(3)柱脚部の剛性、(4)柱脚部の復元力特性 2.試験体は鋼柱として角型鋼管を用い、ベ-スプレ-トの厚さを変化させたものと、ベ-スプレ-トの厚さを一定にしリブ補強したものの2種類である。リブ補強に於ける補強方法は、ベ-スプレ-トの外周にリブを配置した、いわゆるロ型形式のものと、角型鋼管柱の隅角部からXーY方向にリブを配置した、いわゆる、共型形式のものとし、リブの高さを変化させてベ-スプレ-トの剛性を調整した。試験体の総数は10体である。 3.実験及び解析結果から得られた知見は以下の通りである。 (1)剛接合限界モ-メントの予測式として、2次元の半無限弾性体に作用する剛体パンチの理論解を拡張して、これに係数を乗じた式を得た。この係数は、本柱脚を3次元の有限弾性体同志の接触問題として有限要素法により求めよれたもので、ベ-スプレ-トの楓からの突出部(以後、オ-バ-ハング部と呼ぶ)の曲げ剛性に依存する。(2)柱脚の回転剛性はコンクリ-ト基礎ばりの局部変形による要素とベ-スプレ-トの変形による要素から成る。初期回転剛性は、上記と同様の有限要素法によって得られた予測式で評価することができた。(3)柱脚部の復元力特性の形態を剛接合限界モ-メント、降状モ-メント、初期剛性、及び剛接合限界モ-メント以降の剛性の値を用いて予測する作図法を得た。剛接合限界モ-メント以降の剛性は実験値から求めだが、今後この値の定量的評価法を確立する必要がある。
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Research Products
(1 results)