1992 Fiscal Year Annual Research Report
超高層建築におけるFRP付きアンボンドブレース材の開発研究
Project/Area Number |
03650463
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Research Institution | MUSASHI INSTITUTE of TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
安藤 信好 武蔵工業大学, 工学部, 教授
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Keywords | 合成材 / アンボンドブレース / 耐力 / 靭性 / 破壊機構 / FEM解析 / 座屈 / 実用式 |
Research Abstract |
目的は、静的な載荷状態下におけるこの合成材の材間の伝達機構を画像法で確認する事であった。 筆者らは、従来よりの一連の研究からこの合成材の破壊メカニズムと耐力、更に弾塑性領域での力の流れを実物大の1/2〜1/3の試験体での実験結果とFEM理論解より扱い国際学会等で発表してきた。 しかしこれらの解明は、表面で観察される二次元的な破壊メカニズムとこの現象と矛盾しない範囲での仮定下で解析し明らかにしてきた。しかし急激に発生する座屈現象と破壊に至る応力の再配分についての完璧な理論解は得られない。その為には当モアレ法によってこの合成材を三次元で直視し、裏付け出来れば一層正解が得られる。 研究成果としては、この材が不安定、座屈するまでの鉄骨ブレースとR.C.被覆材間の力の伝達機構をモデル化した光弾性手法によりリアルタイム的に捉え画像で示す事が出来た点であり、一部国際学会(*1)で公表した。その結果、この材が不安定、座屈するときの内部応力の挙動特性としてR.C.被覆材の圧縮強度、耐力が左右される事が確認され、FEM解析に導入した仮定条件の妥当性を裏付ける事が出来た。即ちこの合成材にあっての大きな特性は二次応力が作用する事である。一般論として鉄骨ブレースの場合、オイラーの座屈荷重後は撓みが急増し不安定となる。この合成材の場合、R.C.被覆材が撓みの急増を防止すると同時に二次応力として軸力が働く事である。この力がこの材の特性であり、この二次応力を無視して耐力と応力の伝達機構を正確に把握できない。これをモアレ法と光弾性により確認しFEM解析に導入できた事が大きな成果である。 これら画像演算より得た二次応力の値、及びFEM解の結果より、筆者らはこの材の耐力等を明確にし実用式としての画期的な式を展開、発展する事となった(*2)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 安藤 信好 高橋 春蘭: "FRPで被覆した長柱アンボンドブレースの弾塑性変形性状" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 1657-1658 (1991)
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[Publications] ANDO Nobuyoshi YOSHIDA Keito TAKAHASHI Shunran: "BUCKLING LOAD AND DUCTILITY OF UNBONDED BRACES RESTRAINED BY REINFORCEDconcrete WITH F.R.P." 日本コンクリート工学協会年次論文集. 1005-1010 (1992)
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[Publications] 安藤 信好 中山 岳彦 三浦 正悟: "アンボンドブレースの破壊機構の研究 (その1.石膏実験)" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 21797-21798 (1992)
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[Publications] 安藤 信好 吉田 競人: "アンボンドブレースの破壊機構の研究 (その2.座屈荷重式の提案)" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 21799-21800 (1992)
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[Publications] ANDO Nobuyoshi YOSHIDA Keito TAKAHASHI Shunran: "A Study on Elasto-Plastic Behabior of Unbonded Braces Restrained by Reinforced Concrete" Proceeding of composite construction ASCE (Eugineering Foundation Corterence on cowposite coustruction). IN Press (1993)
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[Publications] 安藤 信好 三浦 正悟 中山 岳彦: "アンボンドブレースの座屈時における横たわみについて" 日本建築学会 関東支部研究報告集. 133-136 (1992)