1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650514
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
藤田 豊久 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (70124617)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真宮 三男 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (00006628)
|
Keywords | チタン酸バリウム / 誘電流体 / 浮力 / 粘度 |
Research Abstract |
イソプロパノ-ル中にチタニウムアルコキシドを溶解させておき、これに水酸化バリウム水溶液を適下してチタン酸バリウム粒子を調整した。反応温度60℃でBET比表面積測定、電子顕微鏡観察より約10nmの超微粒子が得られた。BaとTiのモル比が1:1の場合、強誘電性を示さない立方晶のBaTiO_3が得られたことがx線回析より確認されたので、Tiのモル比をBaよりも大としてチタン酸バリウムを調製した。調製した粒子はポリオキシエチレンアルキルエ-テルで表面を被覆した後、炭化水素中に超音波およびホモジナイザ-を用いて懸濁させた。この懸濁液を5分間2000Gで遠心分離を行い、さらに粒子を懸濁させ遠心分離することを繰り返し、上澄み液を誘電流体として本実験で使用した。誘電流体の比誘電率は、分散しているチタン酸バリウム粒子表面の水分に依存する。粒子が水分を含まない場合は110℃付近に比誘電率のわずかなピ-クが存在した。 この誘電流体中にソ-ダガラス球を綿糸でロ-ドセルから吊し、下方に狭くなる銅板を2枚配置し、直流高電圧を印可すると電界勾配が生じてガラス球は浮力を受けた。600kV/mの電界を作用させて約比重1の浮力の増大が観察された。 水分を吸着している場合としていない場合のチタン酸バリウム粒子を炭化水素中に分散させて得た誘電流体を平板回転粘度計内に満たし、円錐と平板の間に電界を作用させた。20℃付近では水分の含有量が分散固体粒子の約10wt%以上で粘度の増加は著してがこれ以上高い水分含有率では絶縁破壊を引き起こしやすくなった。固体粒子の含有量は7.5vol%以上で電界中の粘度はより増加した。水分を含量していない場合は、液温を70℃から100℃程度まで上昇させることにより電界中で粘度の増加は大となった。
|
Research Products
(1 results)