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1991 Fiscal Year Annual Research Report

延性・脆性破壊遷移現象機構における塑性変形の役割

Research Project

Project/Area Number 03650531
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

南雲 道彦  早稲田大学, 理工学部・材料工学科, 教授 (40208062)

Keywords破壊 / 靭性 / 破壊遷移 / 脆性破壊 / 延性破壊 / 破壊力学 / 破面 / フラクトグラフィ-
Research Abstract

靭性の温度依存性支配機構を明らかにするために、低炭素鋼(0.1%Cー1%Siー1.5%Mnー0.03%Al,フェライト・パ-ライト及びマルテンサイト組織)で3点曲げ試験により不安定破壊移行の限界J_C、限界CODδ_C、降伏強さσ_Yの温度依存性を定式化した。J_Cの温度依存性にたいしてはσ_Yの寄与は小さく、δ_Cの寄与が支配的である。破面形態と関係づける、J_Cはストレッチゾ-ンszと安定延性き裂との長さと一義的な対応関係がある、即ち延性き裂の伝播抵抗は金属組織や試験温度によらないことが見出された。これから、靭性の温度依存性は不安定破壊発生までの限界変形量の温度依存性で支配されると結論される。
さらに、C量を0.05〜0.20%に変えたフェライト・パ-ライト組織の試料についての同様な実験結果を破壊力学的な解析結果と対比すると、δ_Cの変化は脆性破壊発生起点における歪み量の変化に対応することがわかった。また、延性き裂の伝播抵抗にはC量の影響が現われ、この結果は別に行ったRー曲線の精密な測定でも確認された。
これらの結果は結晶粒径、粒界脆化度、析出強化度など強化因子や脆化因子を変化させた低炭素鋼試料の計装化シャルピ-試験と破面形態の対応づけによる破壊過程解析でも確認された。即ち、ストレッチゾ-ンから延性き裂への移行点及び延性き裂の伝播抵抗に成分や熱処理の影響が現れるが、靭性の温度依存性は主にszや安定延性き裂の限界長さの変化が原因である。
なお、塑性変形の局所的な不均一をすべり帯のレリ-フから観察を行い、すべりが結晶粒界によって拘束されるために粒界近傍に二次すべり帯が発生し、粒界近傍の硬さ上昇をおこすことを確認した。

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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