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1992 Fiscal Year Annual Research Report

金属間化合物の環境脆化

Research Project

Project/Area Number 03650566
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

高杉 隆幸  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20108567)

Keywords環境脆化 / 水素脆性 / 金属間化合物 / Ni_3(Si,Ti) / Ni_3Fe / Ll_2型 / 規則合金
Research Abstract

本年度は以下の二つの項目に重点を置いて研究を進めた。
1.Ni_3(Si,Ti)単結晶の環境脆化 本単結晶の室温近傍での環境脆化の試験雰囲気(真空,酸素ガス,大気,蒸留水,水素ガス等)依存性,変形速度依存性,温度依存性,方位依存性,添加元素(ボロン)の効果ならびに破壊様式等に関する現象的様相の体系的理解と微視機構の解明を目的とした。その結果,大気中で脆化を示すことが明らかにされ,大気に含まれる水分の分解により試料内部に浸透したH原子が脆化を引き起こしていることが示唆された。さらに,10^<-6>Torrオーダーの真空度でも依然として環境からの脆化を受けることがわかった。また,乾燥水素ガス中では例外なく著しい脆化を受け,水素分子が容易に原子状水素に分解して,試料内部に浸透して脆化を引き起こしていることを明らかにした。ボロン添加には本脆化を抑止する作用がないことを示し,この結果は,多結晶体の場合とは異なっていた。脆化状態では,{001}面で劈開破壊を呈し,本脆化は格子の結合強度をHが低下させることによると結論される。
2.Ni_3Fe規則合金の環境脆化 遷移金属からなる(すなわち活性な元素を含まない)本合金の環境脆化に及ぼす構成元素の役割,規則度の影響ならびに不純物元素の効果を検討した。その結果,単結晶では,規則状態ならびに不規則状態いずれの場合でも明瞭な環境(水素)脆化を示さないことを明らかにした。一方,多結晶では,規則状態では明瞭な環境脆化を示すが,不規則状態では環境脆化を示さないことがわかった。この脆化は結晶粒界破壊により引き起こされることが示された。また,規則状態にある多結晶の環境脆化は結晶粒界に酸素が存在するとき,環境脆化が著しく増大することが明らかにされた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] T.Takasugi: "Environmental Embrittlement of O Titanium Aluminide" J.of Materials Research. 7. 2739-2746 (1992)

  • [Publications] 高杉 隆幸: "金属間化合物の耐環境性" 金属. 62. 46-53 (1992)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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