1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650627
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
後藤 誠史 山口大学, 工学部, 助教授 (00016817)
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Keywords | 不焼成セメント / スクグアルカリセメント / スラグ / 塩基度 / 曲げ強度 |
Research Abstract |
現在、地球規模での懸案事項となっているものに、炭酸ガスによる地球の温暖化の問題がある。工業的に、あるいは、民生的に排出されている炭酸ガスは、全世界で年間約200万tといわれている。セメント産業も一大炭酸ガス発生産業であり、この問題に対し、少しでも改善する努力をしなれければならない。このような観点から、普通ポルトランドセメントを全く含まない、スラグ単味にアルカリ刺激剤を加えて硬化する不焼成セメントの基礎的研究を行なった。スラグアルカリ刺激セメントは、北欧、旧ソ連では既に実用化され、プレキャストコンクリ-トとして使われている。しかし、日本においてはそのような評価が得られておらず、乾燥収縮等に大きな欠点を持つとされている。そこで、日本と他国のスラグの性質の比較が重要であると考え、日本産を始め、米国、英国、南アフリカ産の、組成の異ったスラグを入手し、NaOHあるいはNa_2CO_3の刺激剤による反応性の違いを、コンダクションカロリメ-タにより反応速度を、また、強度発現を測定し、スラグの組成の影響について検討した。 入手したスラグの組成は、MgOについては米国産が15.7%、英国産11.0%南ア産9.4%、日本産6.6%で、Al_2O_3については米国産が7.3%と少ないのに対し、その他が15〜17%であった。アルカリ刺激剤については、NaOH:Na_2CO_3が10:0から6:4,4:6となるに従い、いずれのスラグについても水和速度が低下したが、米国産スラグはその変化が非常に小さかった。曲げ強度は14日で最高70Kg/cm^2が得られた。発熱速度と同様14日までの強度発現性はNa_2CO_3が多い方が遅れた。米国産を除いて、硬化速度とJIS又はASTMの塩基度とは順番が一致していた。
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