1991 Fiscal Year Annual Research Report
カルシアるつぼによるチタン合金の溶解・鋳造に関する研究
Project/Area Number |
03650636
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
清水 聰 新居浜工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (20027783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 耕治 新居浜工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (20044109)
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Keywords | カルシアるつぼ / チタン / カルシアの耐水和性 / ビッカ-ス硬度 |
Research Abstract |
1.溶解、鋳込実験 高純度カルシアるつぼ(CaD99%以上)を使用し,高周波誘導炉で,TiおよびTiAl合金の溶解は可能で、るつぼの耐熱性,耐久性,Tiとの反応性において充分使用に耐える実績が得られた。 2.カルシアるつぼに関する試験 (1).カルシアるつぼ/チタン界面のEPMA観察によると、るつぼの気孔へのチタンの局部的浸入が認められ,その程度は気孔率が大きいほど,また溶解時間が長いほど顕著であるが,るつぼ組織への均等な浸食ではなく,溶融チタンのカルシアに対する濡れ性の低いことがわかった。 (2)高純度カルシアるつぼは真空包装を厳密にすれば約1年後でも使用可能であり,使用るつぼも眞空デシケ-タ-中で2〜3ケ月の保存がきくが,空気中に放置すれば10日以内で水和により使用不可能となる。 3.溶融チタン金属に関する試験 (1)溶融チタン中への酸素濃度の変化はEPMA分析では有意差が認められない程度であったが,ビッカ-ス硬度を測定すると,界面附近で700HVを示し,中央部にゆくに従い減少し,500μmの距離においては350HVを示した。したがってチタン中への酸素の拡散が考えられるが、これがカルシアとの反応によるものか,雰囲気(約10^<-3>Torr)中の酸素によるものかは現在調査中である。 (2)高純度カルシアるつぼでは,酸素以外に他の成分の汚染は胎んど無視できる。
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