1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650713
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小関 健一 千葉大学, 工学部, 助手 (70092054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 亜夫 千葉大学, 工学部, 教授 (60009256)
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Keywords | 体積位相ホログラム / 表面レリーフホログラム / 感光性高分子 / 光重合型フォトポリマー / 化学増幅型フォトレジスト / スクワリリウム色素 / ヘリウムネオンレーザー記録 |
Research Abstract |
本研究は高い耐湿性と記録安定性を有するホログラムを得るための、高い可視光感度を有する高分子記録材料を設計し、そのホログラム記録特性を評価することを目的として行われ、当該年度においては、 1) ホログラム特性を定量化するための回折効率測定装置の試作を行った。その装置によりホログラム特性(回折効率の波長依存性)を定量化することが可能となり、材料組成やプロセス条件のホログラム特性に与える影響を定量的に評価することが可能となった。 2) 従来の湿式現像プロセスで得られたホログラムの回折波長が、記録波長よりも短波長になると言う問題を、現像処理中に現像液中に溶け出すモノマー(ホストモノマー)に代わって、感光層中に別のモノマー(ゲストモノマー)を導入することにより解決出来た。ゲストモノマーの分子構造及び屈折率を変えることで、回折波長及び回折効率を任意にコントロールすることが可能となった。 3) 633nm前後に吸収を持つスクワリリウム系色素(分光増感剤)をトリクロロメチルトリアジン系化合物または有機過酸化物(ラジカル発生剤)と組み合わせることで、高感度な複合型光重合開始剤となることを見いだした。これによりHe-Neレーザー光に高感度に感光するホログラム材料を設計することができた。 4) 光重合系と基本的に同じ材料系を用いて、高感度であるという特徴を生かした表面ホログラム記録材料の設計を行った。現在、表面ホログラム材料としては可視光に対して非常に低感度なフォトレジストを用いていが、この化学増幅型の材料を用いることで、He-Neレーザー光による短時間露光で回折効率30%前後の明るい表面ホログラム記録が可能となった。
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