1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650728
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
玉井 久司 広島大学, 工学部, 助手 (40106802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白浜 博幸 広島大学, 工学部, 助手 (60127660)
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
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Keywords | 微粒子高分子 / 錯体 / 金属超微粒子 / 表面機能性 / 触媒機能 |
Research Abstract |
表面にアミノ基やイミノ基およびカルボキシル基を有する微粒子高分子として、ビニルピリジン、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾ-ルおよびアクリル酸とスチレンやメタクリル酸メチルとの共重合体微粒子を水系乳化重合により合成した。均一な粒子サイズ(0.2ー0.5m)の微粒子高分子が得られた。 微粒子高分子の表面機能化として、Pd,Pt,Rh,Ag,Cu,Co,Ni等の金属化合物と微粒子高分子を水系およびエタノ-ル系で反応させることにより錯体化を試みた。その結果、表面に金属イオンが固定化された、高分子と金属が複合化した新規な微粒子高分子を得ることができた。固定化量をPIXE分析により調べた結果、アミノ基含有微粒高分子の場合、Pd,Rh,Cu,Agの固定化量が高いこと、カルボキシル基含有微粒子高分子の場合、NaOH水溶液で前処理することによりCo,Ni,Ag等の金属イオンの固定化量が増加することが明らかになった。金属イオンとそれぞれの高分子との反応性をポ-ラログラフィックアナライザ-により調べて行なった。 微粒子高分子表面のアミノ基やカルボキシル基を介して固定化された金属イオンを,NaBH_4,エタノ-ル、ホルマリン等の種々の還元剤で還元することによる、粒子サイズの均一なPd,Rh超微粒子が生成することをTEM観察による見出し、これらの一連の反応により、超微粒子金属を表面に均一に担持する微粒子高分子の合成に成功した。 PdやRh超微粒子には酸化還元反応における触媒活性が期待できるため、Pd超微粒子担持微粒子高分子の1ーHexeneに対する水添触媒としての機能を調べた結果、活性が認められた。過酸化水素の分解に対する触媒機能を調べた結果、市販のPdーCarbon触媒に匹敵する活性を有することが明らかになった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 玉井 久司: "微粒子高分子錯体の合成と機能" 高分子加工. 40. 488-492 (1991)
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[Publications] 安田 源: "微粒子高分子錯体の合成と機能" 表面.
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[Publications] Hisashi Tamai: "Surface properties of micronーsize polystyrene latex particles prepared by seeded polymerization" J.Colloid Interface Sci.146. 288-290 (1991)
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[Publications] Hisashi Tamai: "Deposition of fine polymer paticles on Tーlymphocyte" J.Coloid Interface Sci.
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[Publications] 玉井 久司: "実用表面改質技術総覧" 産業技術サ-ビスセンタ-,