1992 Fiscal Year Annual Research Report
活性種修飾法による共役モノマーとエチレンのブロック共重合体の合成と特性解析
Project/Area Number |
03650751
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
圓藤 紀代司 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (10047409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 章一 大阪市立大学, 工学部, 助手 (00183616)
山田 文一郎 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (50047198)
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Keywords | 重合活性腫 / 修飾法 / 共役モノマー / スチレン / イソプレン / エチレン / 第3級ジアミン / ブロック共重合 |
Research Abstract |
活性種修飾法による共役モノマーとエチレンのブロック共重合体の合成と特性解析に関する研究において当該年度においては以下にことを明らかにした。前年度に引き続き活性種修飾によるスチレンおよびイソプレンとエチレンのブロック共重合体の合成お行った。このとき活性種を修飾する第三級ジアミンによりブロック効率ならびに引続いて起こるエチレンの重合に影響を与えることが分かった。一連のN,N,N',N'-テトラメチルアルキルジアミンの中ではアルキル基がエチルであるN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミンがスチレンおよびイソプレンとエチレンのいずれのブロック共重合においても活性が高いことが明かとなった。さらに、これらのジアミン以外にも6員環アミン構造を持つ1,2-ジピペリジノエタンも活性を示すことが分かった。また、^<13>CNMRスペクトルやDSCによる生成重合体の解析より、目的とするブロック共重合体が高収率で生成していることが明かとなった。そこで、このような活性種の修飾を用いた重合をイソプレンおよびエチレンの単独重合系にも拡張して検討を加えブロック共重合の結果と比較した。イソプレンの重合においては活性種修飾によりミクロ構造が変化し、修飾しないときにはシス-1,4構造に富むものが、修飾法を用いるとビニル構造に大きく変化し、1,2-ジピペリジノエタンを用いたときには94%までビニル構造よりなるポリマーが得られた。ついで、エチレンの重合においては、第三級ジアミンによる活性種の修飾でジアミンの種類による活性の変化はブロック共重合におけるブロック効率と同様な関係にあることが明かとなった。また、イソプレンとエチレンのブロック共重合体の合成については、活性種の修飾をイソプレンの重合の前あるいは後に行うことによりブロック共重合体のイソプレンのミクロ構造を変化させうることも明かとなった。一方、二官能性の開始剤の合成を行い、スペクトルによる解析などから目的物が合成できたことは確認された。今後このものを用いた重合を展開したい。
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Research Products
(1 results)