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1991 Fiscal Year Annual Research Report

パラフィンワックス・水系エマルジョンを用いた潜熱蓄熱に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03650765
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

西村 誠  岐阜大学, 工学部, 教授 (10021627)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 坂東 芳行  岐阜大学, 工学部, 助教授 (60144002)
Keywords蓄熱 / 潜熱蓄熱 / パラフィンワックス / エマルジョン
Research Abstract

潜熱蓄熱は,蓄熱密度が高い上に,一定温度出力が得られるという利点を持ち,有望視されているものの,とくに熱移動速度と過冷却に問題点があり,フィンの設置,カプセル化,発核剤の使用など様々なアプロ-チが行われている。熱移動速度はとりわけ蓄熱時の固相において低く,蓄熱・放熱効率に対して顕著な負因子となっている。この解決策の一つとして,有力な潜熱蓄熱材であるパラフィンワックスを乳化剤にて水に分散させたパラフィンワックス・水系エマルジョンの使用が考えられ,その場合,固液分散系の持つ流動性,さらに熱移動速度の改善が期待できる。
そこで本研究では,各種温度グレ-ドのパラフィンワックスと水とのエマルジョンの中から,融解温度域45.1〜54.7℃のパラフィンワックスをエマルジョン化の上限濃度である45.5wt%含むパラフィンワックス・水系エマルジョンを用い,蓄熱・放熱実験を行った。実験では,蓄熱槽には多管式を用い,胴側に蓄熱媒体としてエマルジョンを入れ,管内に加熱・熱回収媒体として一定入口温度の水を流通させた。なお,水を蓄熱媒体とした場合についても同様な実験を行った。その結果,加熱・熱回収媒体の質量流量等の実験範囲内であるが,エマルジョンの蓄熱・放熱特性は,潜熱蓄熱材の単位質量ベ-スで熱移動速度の改善を明確に示し,顕熱蓄熱材(水)よりも優れていることが明らかとなった。この結果は,化学工学会第57年会(平成4年4月)にて発表する予定である。
なお,他の温度グレ-ドのエマルジョンも含め,粘度,比熱等の物性について,温度依存性を含め検討を行った。これらの知見に基づき,今後は,エマルジョンの温度グレ-ド,パラフィンワックス分の濃度,熱回収媒体の流通方法などの蓄熱・放熱特性に及ぼす影響ついて検討を行い,さらに,理論解析も試みる予定である。

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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