1992 Fiscal Year Annual Research Report
CVDによる酸化物高温超伝導体の薄膜および微粒子生成の制御
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03650774
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 薄膜 / 微粒子 / CVD / ビスマス系酸化物 / クラスター |
Research Abstract |
超伝導体は、ある温度(臨界温度Tc)以下に冷却するとその抵抗が完全にゼロとなる物質であり、最近は、薄膜化や微粒子化など、実用を目指した合成プロセスの確立に関心が移り、とくに薄膜および微粒子を製造できるCVD(chemical Vapor Deposition)は注目の的となっている。CVD法の特徴は、膜では厚さおよび結晶状態などを、微粒子では大きさや濃度などを連続操作で制御できるということである。本年度は、CVD反応器に真空ポンプを取りつけ、反応器内の操作圧力を制御し、微粒子および薄膜の生成の実験を行い、以下のような結果が得られた。 1.Bi-Ca-Sr-Cu-O系の高温の酸化物超伝導体の薄膜および微粒子の材料として、β-ジケトン系の金属の錯体の粉末を蒸発用のボートに入れ加熱し蒸発させ、得られる微粒子および薄膜の構成金属の組成比、Bi:Ca:Sr:Cuの比が一定となる各蒸発温度が明らかとなった。 2.反応温度および操作圧力を種々に変えて、発生した微粒子を反応器の出口で採取し、装置内に置いた基板上に堆積した薄膜の結晶構造をX線回折で調べ、80K相の超伝導体が得られる反応温度が明かとされた。薄膜は操作圧力が低くなる程顕著となり、圧力が0.01気圧以下では粒子の発生がほとんど抑制された。 3.キャリアガスを変えた実験より、80K相の超伝導体が得られるガスの滞留時間があきらかとなった。また、微粒子の大きさは、滞留時間に比例して大きくなったが、平均径はほぼ0.05〜0.07μm程度であった。 4.得られた微粒子の大きさおよび膜の堆積状況は、凝集モデルにより粒子の生成を考慮した拡散方程式を、熱エネルギー方程式と連立して、非等温場で数値計算され得られた計算結果で定性的ではあるが、良く説明された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kikuo Okuyama: "Preparation of Ultvafine Superconductiue Bi-Ca-Sr-Cu-O Particles by Metalorganic Chemical Vapor Deposition" Journal of Aerosol Science. 24. (1993)
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[Publications] Kikuo Okuyama: "Evaluation of Fine Particle Formation by CVD in a Laminar Flow Aevosol Reactor" International Chem Eng.32. 750-758 (1992)
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[Publications] 奥山 喜久夫: "噴霧熱分解法によるビスマス系酸化物超伝導微粒子の焼結特性" 粉砕. 36. 20-29 (1992)