1991 Fiscal Year Annual Research Report
ロ-ドデンドロン属(ツツジ・シャクナゲ類)における遠縁交雑と倍数性育種
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03660030
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
有隅 健一 鹿児島大学, 農学部, 教授 (40035100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 祐介 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70041671)
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Keywords | Rhododendron属 / 遠縁交配 / 交配親和性 / 倍数体化 / 無菌培養系 / 花色 / コルセミド処理 |
Research Abstract |
平成3年度は研究計画のうち、特に重要な遠縁交配に力点を置いた研究を行った。総交配花数は3,810花であった。その結果Hymenanthes亜属(以下Hym)、Rhododendron亜属Rhododendron節(Rhod)、Pentanthera亜属Pentanthera節(Pent)及びTsutsutsi亜属Tsutsutsi節(Tsut)の4つの異亜属異節間交配でRhod×Hym及びその逆交配、Rhod×Pent(逆交配は不可)、Hym×Pent(逆交配は不可)、Tsut×Pentの5交配組合わせで結〓可能なこと、その平均結〓率は3〜91%の範囲にあることを明らかにした。しかしTsut×Rhodは結〓しなかった。またRhod節内の種間交配を含む遠縁交配では、平均結〓率66%という結果をえた。これらのことは本属における異亜属間交配で、どのような組合せの成功率が高いかを明示したものである。またRhod節内の平均結〓率が66%であったことは、節内でのゲノム分化が可なり進んでいることを示すものとみられた。しかしながら、実生が得られた組合せはHym×Rhod、Hym×Pent、Tsut×Pent及びRhod節内交配で、Rhod×Hym及びRhod×Pentは種子は得られたものの発芽しなかった。したがって、これらでは胚培養による雑種胚の救済が必要であると思われた。いずれにしても黄色系のHym×Rhod、Hym×Pent及びRhod節内交配で雑種実生が得られたことは、優れた濃黄の園芸種の作出がこのような遠縁交配で可能なことを示したものである。 一方、倍数体化については常法による処理法では成功率が低いことが判った。しかしながら、幸に無菌培養系を確立することができたので、この培養系に対しコルセミド処理を行ったところ、0.05%の3〜5日処理で多数の倍化個体と思われる異常個体を認めた。この倍数体化は、本研究の今一つの大きな柱でもあるので、今後更に広範な追求を行いたいと考えている。
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