1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660067
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 眞人 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20092190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 重方 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023450)
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Keywords | 水田土壌 / メタン酸化 / 透水 |
Research Abstract |
これまでに得られた結果は、以下の通りである。 1、透水に伴うメタンの心土への移行量は、透水量に比例して増加する。また、その溶存濃度は、水稲を作付しない区では、湛水中期以降、メタンの飽和濃度に担当していた。他方、水稲作は区においては、水稲生育中期、不飽和濃度を維持していたが、これは生成したメタンの多くが、地上部へと移行したためと推察された。 2、作付区において透水に伴って心土へと運ばれたメタンの総量は、大気へと水稲体を通して移行したメタン量の数%から10数%に相当した。他方、無作は区では、大気への移行量は極めて少なく、反対に心土への移行量は作付区より多く、下方への移行が主たる作土からの移行方向であった。 3、心土を作土カラムに接続することにより、作土から透水してきたメタンは速かに酸化されたが、心土の酸化能力は透水初期のみであり、後期には心土での酸化量はわずかであった。 4、心土は作土から透水してきた第1鉄を速かに酸化・吸着し、また有機物に対しては、その分解を行うことが明らかとなった。 5、接続する心土をオ-トクレ-ブ殺菌しても、メタンの酸化能力に変化の認められないことより、心土でのメタン酸化に関与する微生物は透水液とともに心土に移行してきた微生物であると推察された。
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