1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660076
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
松橋 通生 東海大学, 開発工学部・生物工学科, 教授 (40013297)
|
Keywords | 大腸菌 / ブドウ球菌 / 細胞分裂 / ペニシリン結合蛋白質 / 隔壁ペプチドグリカン / MRS |
Research Abstract |
大腸菌の細胞分裂装置の研究 大腸菌では細胞分裂の実質的な段階である隔壁形成に関わる蛋白質として、隔壁ペプチドグリカン合成酵素であるペニシリン結合蛋白白質3(PBPー3)と,その仂きを助けるFtsW蛋白質が存在することを研究者らは先に示した。研究者の更に再構成細胞膜糸を用いてこの2種の蛋白質の協同作用により隔壁ペプチドグリカンが生成すること,またPPBー3は隔壁ププチドグリカン合成酵素のペプチドグリカン・トランスグリコシラ-ゼ-トランスペプチダ-ゼであるが,FtsW蛋白質は恐らくPBPー3が仂いてペプチドグリカンを作コリピド中間体を細胞膜上にためる作用が考えられる結果を得た。更に研究者らはPBPー3とFtsW蛋白質を別々に精製し、隔壁ペプチドグリカン合成系を再構成しようと試みたが、FtsW蛋白質の精製は因難であり、精製蛋白質による,細胞分裂機関の再構成は本年度では得られなかった。 ブドウ球菌の細胞分裂装置の研究 ブドウ球菌には極めてペニシリン耐性の高いMRS菌(メチシリン耐性ブドウ球菌)があり,そのその菌は極めてペニシリン親和性の低いPPBをもっていて,高濃度のペニシリン存在下にはこのPBPの仂きで細胞分裂が行われている。研究者らはこの蛋白質の遺伝子を見出し,その塩基配列を決定して,これより作られるMRSーPBPは大腸菌のPBPー2やPBPー3と似た蛋白質であることを示した。今回この蛋白質を多量に産生する菌体を作り,それより界面活性剤分別抽出法によりMRSーPBPの精製を行った。その結果,かなり純料な蛋白質を得ることは出来たが,ペプチドグリカン合成酵素活性の証明及び純枠な標品の調製は次年度に残されている。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] M.Wachi,M.Doi,T.Ueda,M.Ueki,K.Tsuritani,K.Nagai&M.Matsuhashi: "Sequence of the downstream flanking region of the shapeーdetermining genes mreBCD of Escherichia coli." GENE. 106. 135-136 (1991)
-
[Publications] M.Matshashi,A.N,Pankrushina&M.IKeda: "Enzyme system involved in cell division in Excherichia coli:septum peptidoglycan synthetase complex" Bulletin of the Tokai University School of High Technolgy for Human Welfare. 1. 183-200 (1992)
-
[Publications] M.IKeda,M.Wachi&M.Matsuhashi: "The murG gene of the E.coli chromosome encoding UDPーNーacetylglucosamine:undecaprenylーpyrophosphorylーNーacetylーmuramoylーpentaptide Nーacetylglucosaminyl transferase" Journal of General and Applied Microbiology. 38. (1992)