1991 Fiscal Year Annual Research Report
ポリフェノ-ルオキシダ-ゼを阻害する抗体ペプチドの作製
Project/Area Number |
03660143
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉元 誠 九州大学, 農学部, 助教授 (90182831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 敬久 九州大学, 農学部, 助手 (70190816)
波多野 昌二 九州大学, 農学部, 教授 (30038260)
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Keywords | ポリフェノ-ルオキシダ-ゼ / モノクロ-ナル抗体 / 抗体ペプチド / マッシュル-ム |
Research Abstract |
本研究の目的は、ポリフェノ-ルオキシダ-ゼを阻害するモノクロ-ナル抗体を作製し、その阻害活性部位のペプチド(可変領域)を分取後、これを細菌で大量培養することである。 マッシュル-ム精製ポリフェノ-ルオキシダ-ゼで免疫したBALB/Cマウスの脾臓細胞とミエロ-マ細胞を融合し7個の特異抗体産生細胞を得た。しかし、これらの細胞の産生する抗体のほとんどは、酵素活性に対する阻害率が10%以下と低かった。食品の酵素阻害剤として利用するには少なくとも90%以上の阻害活性をしめす抗体を得る必要がある。ポリフェノ-ルオキシダ-ゼに対し、高い阻害活性を示すモノクロ-ナル抗体が得られない原因としては、本酵素表品に微量含まれている不純物の影響や本酵素自体が免疫されにくいなど考えられる。その解決策として、高度に精製された酵素標品の使用やアジュバント、免疫期間、ブ-スタ-の回数を変えて特異抗体産生細胞の作製を試みている。 当研究室では、本酵素の他に、食品中の核酸系旨味成分を加水分解し、食品の品質低下をまねく酸性ホスファタ-ゼについても検討しており、90%以上の阻害活性を有する抗体を得ている。本抗体においてはすでにFVフラグメントの微生物での発現について現在検討中である。以上述べたように、本研究を遂行する上で必要な技術はほぼ確立されつつあるので、ポリフェノ-ルオキシダ-ゼについても、十分阻害活性の高い抗体を産生するハイブリド-マが得られれば、本研究の目的は達成可能である。
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