1991 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄産マングロ-ブ樹種の組織培養に関する基礎的研究
Project/Area Number |
03660160
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
馬場 繁幸 琉球大学, 農学部, 助手 (30117585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 一紘 琉球大学, 農学部, 助教授 (50045126)
中須賀 常雄 琉球大学, 農学部, 助教授 (40045133)
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Keywords | マングロ-ブ / 組織培養 / 胎生種子 / カルス / オヒルギ / メヒルギ / ヤエヤマヒルギ |
Research Abstract |
研究代表者と研究分担者は相互に密接に連携を保ちながら、二年計画の初年度に当たる本年度の研究を遂行した。その研究結果の概要は次の通りである。1.沖縄に産するマングロ-ブ林の主要構成樹種の中で、急激にマングロ-ブが減少している熱帯地域にも広く分布するヒルギ科のメヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギを主たる研究材料とした。2.組織培養に用いた器官は、胎生種子(viviporous seed)であり、(1)胚軸が十分に伸長し、子葉も発達したもの、(2)胚軸が果実の外に裸出しているが、十分に発達していないもの、(3)胚軸が伸長しはじめたばかりで、果実の外に裸出していないものの三段階に分けて採取された。3.三段階に分けて採取された材料は、エタノ-ルと次亜塩素酸ナトリウムで滅菌され、クリ-ンベンチ内で培地に置床されたが、コンタミは(1)と(2)の材料ではまったくみられなかったが(0%)、(3)の材料では20〜40%と高かった。4.カルスの形成は、樹種により違いがあったが、はやいもので置床約20日後、遅いものでは90日以上を要した。5.植物ホルモンは、サイトカイニンとしてカイネチン、オ-キシンとして2,4ーDが用いられ、ホルモンフリ-の培地ではカルスは形成されなかった。6.サイトカイニン、オ-キシンの0.15ppm〜4.00ppmの組合せのいずれにおいてもカルスは形成された。7.カルスの形成は低濃度のホルモン組成で十分であり、高濃度の組合せではカルス形成の低濃度が組合せよりも劣った。8.カルスの形成は、胎生種子の発達段階が若いほど活発であり、コンタミも少なかった。9.継代培養は、カルス形成後に速やかに行う方がよく、継代を遅れると(オヒルギではカルス形成25日後以降では)、継代培地での培養は困難であった。 以上の結果を踏まえ、次年度に向けて、再分化のホルモン組成とそれらホルモン濃度の検索が行われている。
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Research Products
(2 results)