1991 Fiscal Year Annual Research Report
切削音による木工ビットの刃先摩耗状態のモニタリング
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03660175
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
番匠谷 薫 広島大学, 学校教育学部, 教授 (50101449)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 安英 九州大学, 農学部, 助教授 (50038288)
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| Keywords | 木材切削 / 穴あけ加工 / 工具摩耗 / 切削病 / 穴あけ工具 |
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| Research Abstract |
だぼ穴加工に代表される木材の穴あけ加工の自動化,省力化を押し進める上では,穴あけ工具(ビット)の摩耗あるいはチッピングなどのインプロセスモニタリング手法の確立は,重要な研究課題である。本研究では,上記のような観点から,家具工場など生産現場で熟線者が経験的に行っている切削音による方法に着目し,切削中に発生する切削音とビット摩耗量の関係を調査することによって,ビットの刃先摩耗状態のモニタリングの可能性を検討した。
実験は,予め刃先の摩耗程度を変化させた超硬合金ビットを数種類準備し,パ-ティクルボ-ドを対象にビットの1回転あたり送り量を0.1mm/revに一定にし,主軸回転数(切削速度)を変化させた加工実験を実施した。穴あけ加工中の切削騒音は,精密騒音計からデ-タレコ-ダに録音して,のちにFFTアナライザ-を用いて周波数分析を行った。そして,得られたパワ-スペクトルから暗騒音のそれを差し引いて,これを切削音のパワ-スペクトルとした。
実験結果では,いずれの主軸回転数の場合も,切削音の音圧レベルのover all値はビット摩耗量とは無関係に一定値を示した。そこで,切削音のパワ-スペクトルを0〜20KHzの間で2KHzの幅で区切って各周波数域での音圧レベルを調ベると,10KHzまでの周波数域では音圧レベルが少し増加する帯域も見られるが,ほとんど変化が見られない。しかし,10KHz以上の特定の周波数域では,刃先摩耗の大きいビット程音圧レベルの減少が認められた。
以上の実験結果から,特定の周波数域での音圧レベルを測定することによって,ビットの刃先摩耗状態をインプロセスで監視できる可能性があることが示された。
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