1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660251
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小山 修平 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (00112540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20137243)
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Keywords | 画像処理 / コンクリ-ト / 亀裂 / 超音波CT法 / AE法 / 知能化 / 有限要素神経回路網 / 情報処理 |
Research Abstract |
平成3年度は,モルタルおよびコンクリ-ト供試体を多数製作し,一軸圧縮繰り返し試験を行い,各応力段階毎に供試体表面をビデオカメラにより撮影収録した。その際,超音波CT法およびAE法によりコンクリ-ト内部の質的変化を探査するデ-タも収集した。本研究では,亀裂の画像解析が重要な課題となっており,今回導入した画像解析システムを用いて解析したところ,角柱表面の亀裂は表面中央部とエッヂ部で複雑に異なり,画像解析が困難であった。これは,圧縮応力分がエッヂ部と中央部でかなり異なるためである。この問題は,画像処理による曲面画像の平面化を実行することにより,円柱供試体を用いた実験を可能にしたことで解決をみた。また,円柱供試体については内部状態の探査も超音波CT法で推定できたので画像デ-タとのマッチングについて検討した。本研究で適用した数理統計モデルは,理論的に確立された手法であるが,実際の応用面での研究蓄積が豊富であるとはいいがたい。ここで行った基礎的な研究結果ではコンクリ-ト表面の亀裂という複雑な系に対するモデルの適応性および有効性についてある程度の成果がみられるものの供試体によってはモデルの限界に至る場合もあった。そこで,評価システムとしての適応性を更に拡張するために数理統計モデルに加え有限要素神経回路網などの知能化応用手法の導入について検討した。特に,供試体の表面亀裂の画像デ-タは有限要素神経回路網の入力デ-タとして理想的なデ-タ形式である。また,有限要素神経回路網は内部の破壊状態を3次元空間の位置情報を伴う出力デ-タとして扱うことができる。この有限要素神経回路網が本研究に適用できれば表面の亀裂状態から画像情報を介して内部状態を瞬時に予測することが可能になることから,その有限要素神経回路網に関してパタ-ン認識の面から基礎研究を行い成果を得た。
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Research Products
(1 results)