1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660254
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
金木 亮一 滋賀県立短期大学, 農業部, 助教授 (30074082)
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Keywords | N_2O / 地球温緩化物質 / オゾン層破壊物質 / ガスクロマトグラフ / 農地 / 肥料 / ポット / 分散分析 |
Research Abstract |
地球温緩化物質であり、かつ、オゾン層破壊物質であるN_2O(笑気)ガスの農地からの発生量をガスクロクトグラフを用いて測定した。 1.N_2Oの標準ガス(10ppm)を用いてガスクロマトグラフの出力とのキャリブレ-ションを求めた。その結果は次式のようである。 N_2O濃度(ppb)=0.223×出力 2.N_2O発生量に影響を及ぼす要因を明らかにするため、8つのポットを用いて2種類の実験を行い、分散分析によって解析を行った。 1)窒素の流入施肥 条件として(1)窒素の種類(NH_4,NO_3)(2)濃度(20,100ppm)(3)炭素源添加の有無(4)土壌(粘質土、黒ボク土)(5)水分条件(湛水、非湛水)(6)温度(10,20℃)を与えたところ、N_2O発生量は温度に最も強く影響され、次に、窒素の種類、炭素源添加の有無の順であった。20℃の方が10℃よりも、NO_3の方がNH_4よりも、また、炭素源を添加しない方が添加したものよりも発生量は多くなる傾向を示した。これらは、微生物(脱窒菌など)の活性にも影響を及ぼす要因であり、微生物活動との関連性の強さが示唆された。 2)施肥の有無 条件として(1)肥料(コ-ティング肥料)の有無(2)植被(水稲)の有無(3)かんがい(10mm/日)の有無(4)土壌(5)水分条件(6)温度を与えたところ、温度以外の影響は、あまり強くもられなかった。 3.今回の実験は、1回のみのデ-タにすぎず、今後、実験を繰り返し、精度を高めてゆきたい。また、既往の文献値を整理し、農地からのN_2O発生モデルを提案してゆく予定である。
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