1991 Fiscal Year Annual Research Report
農用トラクタ・タイヤと土の接触問題の3次元数値シミュレ-ション
Project/Area Number |
03660260
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中嶋 洋 京都大学, 農学部, 助手 (80172302)
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Keywords | タイヤモデル / デ-タ作成法 / 3次元弾性有限要素法 / 一般化たわみチャ-ト / 逆解析 |
Research Abstract |
平成3年度においては,タイヤデ-タ作成プログラムと3次元タイヤモデルを作成した.その概要は,以下の通りである.なお,現在のところタイヤラグは無視している.【3次元タイヤデ-タ作成プログラム】タイヤの断面形状を基に,アイソパラメトリック変換を利用した3次元タイヤデ-タ作成プログラムを作成した.その特徴は,断面をいくつかの領域に粗分割した断面形状デ-タを用意するのみでデ-タの作成が可能な点である.また,後の有限要素計算の高速化の観点から,GPSアルゴリズムによるバンド幅低減ル-チンを取り入れている.これにより,4分の1モデルと2分の1モデルのタイヤ形状を効率よく作成することができる.一方,各領域の接続部分は接線情報を考慮していないため,デ-タ入力者によっては滑らかな接続とはならない場合も発生することが欠点であり,AI手法の援用など今後の改良が望まれる.【タイヤモデル】タイヤの力学モデルについては,タイヤを非圧縮弾性体と仮定し,一般化たわみチャ-ト(GDC)のデ-タに基づく弾性係数推定型モデルを完成させた.これは単純な線型補間からなる第一段階推定,及び反復形有限要素法による第二段階推定の二種類のステップより構成されている.ただし,今回のモデルではタイヤ空気圧の影響を直接には考慮していないため,GDCデ-タが空気圧に依存する場合,計算時間のかかるパラメ-タの推定を所要空気圧に対しても行なう必要がある.タイヤと剛路面との接触境界条件は,垂直静的載荷のみを対象とした現在のモデルではその影響が無視できると仮定した.その結果,タイヤの静的垂直載荷に関して,2個の弾性係数モデルによりタイヤの特性を合理的に表現できることが判明した.またモデルの合理性及び計算時間短縮の観点から,有限変形の考慮,弾性係数の決定方法など更に改良すべき点が明らかとなった.
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Research Products
(1 results)