1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660270
|
Research Institution | University of Osaka Prefecture |
Principal Investigator |
清田 信 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (90117995)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 高司 大阪府立大学, 農学部, 講師 (20208838)
|
Keywords | 鮮度保持 / ガス透過 / 酸素濃度 / MA / フィルム包装 / パパイヤ / アボカド |
Research Abstract |
本年度は、簡易鮮度保持の方法を検討するため、プラスチックフィルムのガス透過特性とプラスチックフィルムを用いたMA(Modified Atmosphere)包装によるガス濃度の変化について調べた。 フィルムのガス透過特性と貯蔵温度、果実重量、呼吸量との関係から包装内ガス組成の濃度を求め、酸素濃度1〜3%に維持するための各種フィルムの厚さ、面積と果実重量との関係を算定した。パパイヤ、アボカドともに酸素濃度1%以下では、果肉の軟化や、褐変のため貯蔵性が低下したため、1%以上に酸素濃度を維持しなければならない。 ポリエチレンフィルムのガス透過性は、塩化ビニールを若干劣るかほぼ同じであるが、ポリプロピレンの約2倍、ポリ塩化ビニリデンの20倍以上であった。包装重量、フィルム面積を変えて、低酸素濃度に調節するには、二酸化炭素濃度が上昇しすぎるため、吸着剤を併用して除去する必要がある。二酸化炭素については、10%以下では、温度10℃、25℃、酸素濃度1〜3%においてパパイヤ、アボカドに有意な影響は認められなかった。 また、太陽電池を利用した簡易貯蔵庫開発の観点から、電子冷却装置を用いた小型貯蔵庫の温度、湿度、ガス組成の調節について検討した。問題点としては、冷却効率を高めるために断熱性を高めねばならず、果実の呼吸にともなう二酸化炭素、エチレンなどのガス濃度の上昇を抑制することに留意しなければならない。 これら最終年度の結果を含め3ケ年の研究結果をとりまとめを行った。
|