1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660280
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 孝二 名古屋大学, 農学部, 教授 (60023420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 史樹文 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50135331)
近藤 康博 岡山大学, 農学部, 助教授 (90108126)
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Keywords | 体内時計 / 日周リズム / 免疫素 / メラトニン / マクロファ-ジ / FcR細胞 / ハト / ニワトリ |
Research Abstract |
本研究においては、ハトとニワトリを用いて、体内時計の光制御と免疫系における日周リズムが検討された。まず、体内時計と考えられる松果体において産生されるメラトニンを直接的に測定し、明期にメラトニンの産生は抑えられる明暗のリズムを明らかにした。メラトニンの光による抑制は、網膜以外の系を介して光が受容されるためと推論した。 免疫系の日周リズムについては、末梢T細胞の活性とマクロファ-ジの貧食能および殺菌能に日周リズムが存在した。さらに、マクロファ-ジのFcR陽性細胞の割合と抗原提示能について検討した。 マクロファ-ジのFcR陽性率は、明期に高く、暗期に低い。しかも、明期と暗期それぞれにピ-クを示す二峯性の変動パタンがみられた。FcR陽性の活性(蛍光)には、高低2種の細胞がみられ、後者のRcR細胞に明暗のリズムが認められた。 一方、マクロファ-ジによりリンパ球への抗原提示能は、明期に高く暗期に低下した。 以上の結果について考察した。今後はメラトニンを投与し、免疫系に対する影響を調べていく予定にある。そのために、メラトニンの慢性投与法について検討し、血中のトラトニンレベルの維持すなわち、制御因子にあるメリトニンのリズムを消失させた条件下における免疫活性の変動を調べるなど、予備的な実験もすでに実施している。
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[Publications] 佐藤 孝二 他4名: "IgGおよび抗体産生に関するファブリシウス嚢摘出の効果" 家禽会誌. 27. 136-141 (1990)
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[Publications] 佐藤 孝二 他3名: "等電点電気泳動法による無菌ヒトの血清蛋白質の解析" 家禽会誌. (1992)
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[Publications] 近藤 孝博 他3名: "Presence of the diurnal rhythms of T cell cormts and T cell activities in cbicbs" Jpn.Poultry Sci.27. 270-280 (1990)
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[Publications] 近藤 康博 他3名: "Presence of the diurnal rhythms of monocyte cormts and macrophage activities in chihs" Poultruy Sci.71. 294-301 (1991)
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[Publications] 海老原 史樹文(分担): "時間生物学ハンドブック" 朝倉書店, 558 (1991)