1992 Fiscal Year Annual Research Report
器官形成時の上皮・間充織間相互誘導に関わる細胞外基質と細胞内骨格系の研究
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03660313
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
尼崎 肇 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 講師 (50147865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 孝幸 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 助手 (20194988)
鈴木 勝士 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 教授 (00125080)
醍醐 正之 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 教授 (70060499)
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Keywords | Organogenesis / Interaction / ECM / Cytoskelton / Mesenchyme / Epithelium |
Research Abstract |
これまでの研究からウシ胎仔口蓋ヒダの器官形成中に演じられている上皮・間充織間の相互誘導現象に関係して、上皮層基底側領域の細胞外基質中に、PNAレクチンに特異的に反応する分子が特異的な発生期に発現し、さらに間充織中に特異的に発現するプロテオグリカンであるPG-Mを特異的に認識する単クーロン抗体であるMO-225に反応するプロテオグリカン様の分子の存在も同時に確認している(いずれも投稿準備中)。そこで、本年度の実験では、これら上皮・間充織間行われている発生現象を調節している機構の手がかりを得るための第一目標としてウシ口蓋ヒダの発生糸において特異的に発現するこのプロテオグリカン様の分子を回収を試みた。そのためにこのプロテオグリカンのコア蛋白のセリン残基に結合しているガラクトース残基に対して特異的に結合するPNAレクチンを利用したアフィニティーカラムを用いた。その結果、回収された分子は還元後のSDS-PAGEによって約45kDaであり、ABC‐ase処理後約75kDaの大きさであることが、明らかになった。次いで第2目標としてこれら細胞外基質分子と上皮細胞間に存在して細胞外基質と細胞との接着性に影響をもたらしていると考えられているインテグリン分子の検出を試みた。検出にあたってヒトのα3、α5、およびβ1サブユニットとそれぞれ特異的に認識するポリクーロン抗体を使用した。さらにインテグリン分子は種間でかなり変異することが知られているため、認識分子の確認を組織学的な検索に平衡して行った。さらに、先のプロテオグリカン等とインテグリン分子との主な接着構造物であるRGDS合成ペプチドを用いたアフィニティーカラムによるウシ・インテグリンの回収を試みほぼヒトインテグリンと同じ大きさの分子であることが確認され、組織学的検索より前述の分子の発現領域に近い領域にこれらインテグリンの分布を見つけた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Matsumoto,H.Amasaki, M.Takanosu and M.Daigo: "Distributions of Proteoglycans and Collagen Type III during Bovine Palatine Developments" J.Vet.Med.Sci.
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[Publications] M.Takanosu,H.Amasaki, T.Ozeki and M.Daigo: "Expressions of Cytokeratine Isoforms during the Bovine Fetal ruminal epithelium." Acta Anatomica.