1991 Fiscal Year Annual Research Report
Tail Suspensionラットでの筋及び骨組織の研究
Project/Area Number |
03670018
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小杉 一夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30056957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中家 優幸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40056932)
竹内 修二 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40057055)
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Keywords | 筋組織 / 骨組織 / 萎縮 / Tail Suspension / 血中蛋白質 / 血中脂質 / 赤筋線維 / 白筋線維 |
Research Abstract |
能動的運動器官である筋組織は使用しなければ廃用性に萎縮することが知られている。本年度はラットを用いてTail suspension(TS)を1〜4週間行い、対照群と比較し検討した。ラットは1週間群、2週間群、3週間群、4週間群である。Tail susupensionされると下肢は接地しない為に重力負荷が少なく、下肢の運動量は関節を空中で任意に動かすにとどまる。その一方、上肢は体重量を受ける為に下肢とは逆に発達することが期待された。その結果、下肢の筋重量は明らかに実験群で減少を示した。採取した筋をみるとヒラメ筋等の屈筋群は前脛骨筋等の伸筋群より著しい減少を示す。上肢の筋重量は対照群より増大するが、期待した程の変化はみられない。筋線維の断面での変化は、試料を作成して検討中であるが、赤筋型の筋線維は白筋型の筋線維に比べて影響を受ける率が高い。この様な変化は筋の代謝の結果と考えられる為に、血中物質の経時的変化を同時に試みた。その結果、血中アルブミンやトリグリセライドの減少が著名にみられた。骨質の変化に関する研究は、1週から4週までの実験群、対照群の四肢長骨試料を採取、検討中である。本年度は血中生化学物質の解析は比較的smoothであったが、筋や骨の試料作成、形成に手間どった。筋の萎縮は下肢への低重力状態が原因で引き起こされたものか、それともstress、栄養採取状況等の要因がどの程度関与しているかの解析が問題と思われる。 今後の計画として、ラットを(1)TS群と(2)+走行運動群及び(3)対照群に分けて実験した後、TS群を非TS状態にしてその回復過程を検討する予定である。
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