1992 Fiscal Year Annual Research Report
腎尿細管Caチャネル電流の同定とその細胞内活性化機構の解析
Project/Area Number |
03670036
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Research Institution | Chiba Univ. School of Medicine |
Principal Investigator |
河原 克雅 千葉大学, 医学部, 講師 (70134525)
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Keywords | 腎尿細管 / パッチクランプ法 / 螢光顕微測光 / 細胞外ATP / 細胞内Ca / G蛋白 / カチオンチャネル / Mn透過性 |
Research Abstract |
パッチクランプ法及び蛍光顕微測光法を、腎尿細管培養細胞(A6細胞)に適用し、細胞外ATPにより活性化される細胞膜Ca流入路を研究した。細胞内Ca蛍光指示薬(fura-2)を前投与したA6細胞は、細胞外ATP(0.2-20uM)投与により、細胞内Caが2相性に増加した(ATP投与直後の一過性の増加とそれに引き続く持続的増加)。細胞外Caを除き、Caキレート剤EGTA(0.1mM)を細胞外に添加すると、ATP投与による細胞内Ca増加は単相となり、持続的増加は消失した。従って、細胞内Caの持続的増加は、細胞外から細胞内へのCa流入によると考えられる。単一A6細胞にwhole-cell clamp法を適用し、細胞外ATP投与により引き起こされるカチオン電流を測定した。この電流は、Ca及びMn透過性であり、過分極域においても活性を持ち、nicardipine(電位依存性Caチャネル阻害薬)に非感受性であった。細胞内を5mMEGTAで潅流すると、細胞外ATP投与により活性化する内向きカチオン電流は完全に抑制された。A6細胞を、1ug/mlのpertussis toxin (百日咳毒素)で4時間以上前処置すると、細胞外0mMCaの条件で内向きカチオン電流の活性化の時間経過が遅くなった。結論:細胞外ATPは腎尿細管細胞において、CaおよびMn透過性のカチオンチャネルを活性化する。このチャネルは、細胞内Caにより活性化され、G蛋白による調節を受けている。
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[Publications] Kawahara,K.& Matsuzaki,K.: "Activation of calcium by channel by shear-stress in cultured renal tubule cells." Biochem,Biophys.Res.Commun.184. 198-205 (1992)
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[Publications] 河原 克雅: "非興奮性膜のNa^+チャネル" Clinical Neuroscience. 10. 401-404 (1992)
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[Publications] 河原 克雅: "カリウムチャネル" 腎と透析. 33. 447-452 (1992)
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[Publications] 河原 克雅: "細胞容積調節におけるイオンチャネルの役割" Clinical Neuroscience. 11. 223- (1993)
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[Publications] 河原 克雅: "腎疾患モデル" 東京医学社, 624 (1991)
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[Publications] 河原 克雅: "Annual Review 腎臓 1993" 中外医学社, 249 (1993)