1992 Fiscal Year Annual Research Report
ヒスタミンH_1-受容体蛋白cDNAのクローニング
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03670102
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Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福井 裕行 大阪大学, 医学部, 助教授 (90112052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 誠二 大阪バイオサイエンス研究所, 副部長 (80201325)
堀尾 嘉幸 大阪大学, 医学部, 助手 (30181530)
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Keywords | ヒスタミン / ヒスタミン受容体 / クローニング / G蛋白協調性受容体 / [^3H]メピラミン / プロモーター領域 / デブリソキン水酸化酵素 |
Research Abstract |
1.ウシヒスタミンH1受容体cDNAクローン由来のH1受容体をラットC6グリオーマ細胞に発現させその性質を検討した。C6細胞に発現したH1受容体に対する[^3H]メピラミンのKd値および各種H1拮抗薬、H1拮抗作用を有する抗うつ薬、向神経薬、セロトニン拮抗薬による[^3H]メピラミン結合に対するKi値は各種組織において報告された値とよく一致した。また、ヒスタミン刺激によりイノシトールリン酸の蓄積、カルシウムイオンの動員が引き起こされた。 2.ウシヒスタミンH1受容体cDNAクローンを用いてラットヒスタミンH1受容体遺伝子クローンを単離した。イントロンは存在しなかった。受容体を構成するアミノ酸残基は486個でG蛋白協調性受容体の特徴である7個の疎水性領域を有した。プロモーター領域にはグルココルチコイド反応領域、AP-2領域が見いだされた。C6グリオーマ細胞に発現させたH1受容体はラット組織のH1受容体と類似の[^3H]メピラミンに対する親和性を示した。ノザンブロット解析の結果、ラット脳に多量のH1受容体mRNAが見いだされた。しかし、末梢組織においてはmRNA量は少なく、このことがラットのヒスタミンに対する低感受性の理由であることが示唆された。 3.ラット肝臓にはヒスタミンH1受容体と異なる[^3H]メピラミン結合蛋白が存在する。肝臓の[^3H]メピラミン結合蛋白はシトクロームP450の一種であるデブリソキン水酸化酵素の類縁蛋白であるが、H1受容体cDNAクローンから発現させたH1受容体とラット[^3H]メピラミン結合蛋白に対するキニーネの親和性が1,000倍異なることを見いだし、10μMキニーネ存在下に真のH1受容体を標識できることを示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Q.Liu.,et al.: "Re-examination of[^3H]mepyramine binding assay for histamine H_1 receptor using quinine." Biochem.Biophys.Res.Commun.,. 189. 378-384 (1993)
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[Publications] K.Fujimoto,et al.: "Genomic cloning of the rat histamine H_1 receptor" Biochem.Biophys.Res.Commun.,. 190. 294-301 (1993)
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[Publications] H.Fukui,et al.: "Aunario Psiquiatrico vol.3,Basic and clinical Neurosciens,ed.R.Cacabelos," Prous Science, 13-20 (1993)
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[Publications] H.Fukui,et al.: "Methods in Neurotransmitter Research ed.H.Hearvez," Elsevier,