1991 Fiscal Year Annual Research Report
マンソン裂頭条虫凝充尾虫が産生する成長ホルモン様物質についての研究
Project/Area Number |
03670193
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
平井 和光 鳥取大学, 医学部, 教授 (20093940)
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Keywords | 成長ホルモン / マンソン裂頭条虫 / 擬充尾虫 / 成長ホルモン結合蛋白 |
Research Abstract |
マンソン律頭条虫凝充尾虫が産生する成長ホルモン様(GHと略す)物質の精製は、妊娠家免の肝臓から精製したGH受容体をリガントにしてアフィニティ・クロマトグラフィによって行っていた。しかし、妊娠家免の肝臓からGH受容体を精製するのは、きわめて煩雑であるので今回は血清中に存在するGH結合蛋白をGH受容体の代智として用いることを試みた。即ち、GHをリガントとしたアフィニティ・クロマトカラムを作製し、家免血清をカラムに流した後、結合緩衝液、4M尿素で洗滌し、5M塩化マグネシウムにて溶出した。5M塩化マグネシウム溶出分画に ^<125>IーGHに対するGH結合活性が認められた。SDSーPAGE施行後、抗ヒトGHモノクロナ-ル抗体を用いてWestern Blot法にてGH結合蛋白は、48KDの分子量を持つことが示唆された。このGH結合蛋白をリガントにしてアフィニティ・クロマトカラムを作製した。 Triton Xー100を添加した抽出緩衝液で抽出した虫体抽出液をこのアフィニティ・クロマトカラムに流し、4M尿素、5M塩化マグネシウムにて洗滌、溶出を行った。得られた分画中のGH活性をDot Blot法にて抗ヒトGHモノクロナ-ル抗体を用いて定性したところ、肝臓由来のGH受容体を用いた場合とは異なり、4M尿素にてGH活性が容出された。 この溶出分画をゲル濾過すると最大ピ-クにGH活性が認められ、血清中のGH結合蛋白を用いたアフィニティ・クロマトグラフィ-で本虫が産生するGH様物質の精製が可能であることが明らかとなった。今後この精製手法で精製したGH様物質を用いてその生理作用を明らかにする予定である。
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[Publications] T.Tsuboi: "Decrease of liver glycogen content in golden hamsters infected with plerocercoids of Spirometra erinacei" Parasitology Research. 77. 320-324 (1991)
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[Publications] 坪井 敬文: "マンソン裂頭条虫擬充尾虫の宿主肝細胞増殖促進作用に及ぼすプロテア-ゼ阻害剤の影響と細胞内Ca^<++>" 寄生虫学雑誌. 41(増). 64 (1992)
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[Publications] S.Fukumoto: "Comparison of isozyme patterns between spirometra erinacei and Spircmetra mansonoides by isoeectric focusing." Journal of Parasitology.