1991 Fiscal Year Annual Research Report
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03670202
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
金田 良雅 東海大学, 医学部・寄生虫学, 教授 (60051471)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 朝雄 東海大学, 医学部. 寄生虫学, 助手 (50192175)
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| Keywords | 血液寄生鞭毛虫 / システイン・プロテイナ-ゼ / 細胞侵入性 / クル-ズ・トリパノソ-マ / ランゲル・トリパノソ-マ / 赤痢アメ-バ |
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| Research Abstract |
寄生虫の宿主への侵入機構を明らかにするために、細胞内侵入に関与する因子の一つとしてのシステイン・プロテア-ゼの遺転子的解析をトリパノソ-マ類を用いて行った。この酵素の活性部位がコ-ドされたDNA塩基配列は、他の生物種で明かとなっている。それを基にオリゴプライマ-を作成し,それを用いて組織侵入性の異なるクル-ズ・トリパノソ-マのそれぞれの株からPCRによって増幅したDNA断片を得た。そして、このPCR産物をプラスミドベクタ-に組込み、その塩基配列を比較すると、株が分離された地域、動物種によって違いが認められ,クル-ズ・トリパノソ-マにおいては、この酵素が侵入性の差に関連していることが示唆された。また、哺乳類体内では組織侵入性がないとされるランゲル・トリパノソ-マについても同様の解析を行ったところ、クル-ズ・トリパノソ-マとは全く異なった配列が観察された。この酵素遺伝子をマ-カ-として、泳動されたゲル上の染色体分画との間でサザ-ンハイブリダイゼ-ションを行ったところ、この遺伝子の存在部位は、2つの染色体上に位置することが認められた。このような事実はこれまでに報告がなく、結果の再現性などを検討することが今後の課題である。クル-ズ・トリパノソ-マの染色体解析も種々の株を用いて行われ、その大きさがそれぞれの株で変異していることが認められた。したがって、株の違いが染色体の大きさの違いに基づくものであることが確認された。
一方、病原性の異なる赤痢アメ-バ株から抽出したRNAを比較した場合、無症状のシストキャリヤ-から分離した株と病原性が明らかな株との間に相違が認められた。このことは、病原性の異なる株間で異なった物質を精製していることを示唆するものである。この物質と赤痢アメ-バの組織侵入性との関連性を今後は追求する予定である。
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[Publications] Y.Kaneda,T.Tanaka & Than Saw: "Effects of berberine,a plant alkaloid,on the growth of anaerobic protozoa in axenic culture" Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine. 15. 417-423 (1990)
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[Publications] Y.Kaneda,M.Torii,T.Tanaka & M.Aikawa: "In vitro effects of berberine sulphate on the growth and structure of Entamoeba histolytica,Giardia lamblia and Trichomonas vaginalis" Annals of Tropical Medicine and Parasitology. 85. 417-425 (1991)
