1991 Fiscal Year Annual Research Report
Clostridium perfringensのα,θ,κ毒素の組織侵襲機構
Project/Area Number |
03670217
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
岡部 昭延 香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 誠一 香川医科大学, 医学部, 助手 (70169473)
南 純三朗 香川医科大学, 医学部, 講師 (40157566)
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Keywords | ウェルシュ菌 / クロストリジウム / 細菌毒素 / 毒素遺伝子 / 組織侵襲 / α毒素 / θ毒素 / κ毒素 |
Research Abstract |
1.κ毒素遺伝子のクロ-ニング 染色体DNAをMboIで部分消化し得られた9〜20kb断片を入2001に挿入することによりライブラリ-を作製した。抗コラゲナ-ゼ抗体を用いてスクリ-ニングし3個の陽性クロ-ンを得た。そのファ-ジ溶菌液は変性コラ-ゲンおよびコラ-ゲンに対し分解活性を示した。活性の最も高いクロ-ンについて挿入断片を調べた。そのサイズは14.6kbであり、これをpUC18にサブクロ-ニングしdeletionを行い解析したところ,7.6kbのXbaI/PstI断片が活性を有していた。この断片の塩基配列を現在決定中である。コラゲナ-ゼは分子量12万と11万の2種類あり、両者をHPLCにより分離精製しそのN末端のアミノ酸配列10残基を決定した。 2.α毒素とθ毒素を産生する枯草菌のマウス致死活性 枯草菌ISW1214株の非芽胞形成変異株を得、これを宿主菌とした。α毒素及びθ毒素遺伝子を挿入したpHY300PLKプラスミドを有する上記の枯草菌を得て、それぞれの毒素産生能を調べたところ、ウェルシュ菌と同等以上であることが明らかとなった。マウス致死活性(マウスの腹腔内投与)はα毒素産生枯草菌はθ毒素産生菌の10倍高かった。両毒素遺伝子を上記プラスミドに挿入した場合、α毒素産生量が著しく低下した。pHY300PLKプラスミドの短縮化(E.coliのoriとbla遺伝子の欠失)によりα毒素産生の増加を現在試みている。 3.培養マクロファ-ジに対する作用 α毒素産生性およびθ毒素産生性の枯草菌を培養マクロファ-ジ細胞に添加し、細胞内の生菌数を経時的に測定した。α毒素産生菌は対照の枯草菌と同様に生菌数は減少した。しかしθ毒素産生菌の場合生菌数は増加し、マクロファ-ジ内で増殖可能なことが明らかとなった。
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