1992 Fiscal Year Annual Research Report
DNAハイブリダイゼーションを応用した法医生物試料からのGm型の判定
Project/Area Number |
03670297
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
石津 日出雄 岡山大学, 医学部, 教授 (70033157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮石 智 岡山大学, 医学部, 講師 (90239343)
守屋 文夫 岡山大学, 医学部, 助手 (40182274)
山本 雄二 岡山大学, 医学部, 助手 (30136379)
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Keywords | 免疫グロブリン / 遺伝的多型 / Gm型 / Km型 / DNA / ポリメラーゼ・チェーン・リアクション |
Research Abstract |
ポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR)によるDNA増幅法を利用した免疫グロブリンG(IgG)および免疫グロブリンκ型L鎖の遺伝的多型検査法につき検討を行った。当初の研究計画では、PCRと標識DNAプローブによるハイブリダイゼーションを組み合わせた方法を採用する予定であったが、PCRのみにより目的が達成可能と考えられたため、当初の計画を一部変更して、以下に示す方法により実験を行った。 [方法]1.抽出DNAから1回目のPCRにより免疫グロブリン遺伝子の一部分を増幅した。 2.1回目のPCR産物の一部を試料として、免疫グロブリンの各アロタイプの遺伝子に特異的なプライマーを使用した2回目のPCRを行い、産物を電気泳動後、増幅断片のバンドを観察して遺伝子型を判定した。 上述の方法により、IgG3遺伝子に存在するG3m(t)アロタイプの遺伝子とこれと対立関係にあるnon‐G3m(t)の遺伝子、またIgGlのGlm(f)アロタイプの遺伝子とこれと対立するGlm(z)アロタイプの遺伝子、さらに免疫グロブリンκ型L鎖のKmアロタイプのKm^<.1>、Km^<.1,2>、Km^<.3>各対立遺伝子を検出し、遺伝子型の判定を試みた。 [結果]κ型L鎖遺伝子の検出では1回目のPCRにより試料DNAから各対立遺伝子の変異部位を含む目的塩基配列部位(353bp)が増幅され、その増幅産物の一部を用いた2回目のPCRによりKm^<.1>、Km^<.1,2>、Km^<.3>各対立遺伝子の検出が可能であった。72名の試料につき本法により検査した結果、Km^<.3>/Km^<.3>型が38例、Km^<.1,2>/Km^<.3>型が30例、Km^<.1,2>/Km^<.1,2>型が4例みられ、遺伝子頻度はKm^<.3>=0.736、Km^<.1,2>=0.264と推定された。IgG3のtおよびnon‐t遺伝子の検出では、1回目のPCRで目的塩基配列部位(726bp)が増幅され、2回目のPCRにより各対立遺伝子の検出がほぼ可能であった。IgG1のfおよびz遺伝子については現在なお検査条件を検討中である。
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