1992 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるキラーT細胞による自己腫瘍細胞の認識と破壊の分子機構と臨床応用
Project/Area Number |
03670348
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Research Institution | University of Tsukuba. |
Principal Investigator |
小山 捷平 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (00110502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深尾 立 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (50091921)
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Keywords | 消化器癌 / キラーT細胞(CTL) / 免疫抑制細胞 / ICAM-1 / 免疫グロブリン・スーパーファミリー分子 / LAK細胞 / TIL |
Research Abstract |
1.細胞障害性T細胞(CTL)活性はLFA-1-ICAM-1を介した接着とCD2,CD-3,CD-8分子を介した結合を必要とし,LAK活性はLFA-1-ICAM-1を介した接着とCD3/TCR complexを介さないCD2,CD4を介した結合が関与しており,CTLとLAKの活性化は各々異なった分子を介したシグナルによることを明らかにした。 2.胃癌の発生,浸潤増殖,転移の過程で腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の浸潤と共に癌細胞の膜表面に免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリー分子の1つであるICAM-1分子の新たな出現とHLA-classII抗原の消失を明らかにしている。また癌性胸腹水中に存在するTILに癌細胞をT細胞増殖因子(TCGF)の存在下で培養するとICAM-1^+の自己腫瘍を破壊するCD8^+CDllb^-,CD8^+CD28^+のCTLが誘導されることを明らかにした。 3.上記の様に癌に対する宿主の免疫応答はその接触点,すなわち癌細胞増殖局所により直接的に現れる。このことに関連してIgM-K型Igをモノクローナルに産生する形質細胞腫が胃粘膜固有層に限局する形で表層拡大増殖する稀れなしかし極めて示唆に富む症例を発見し発表した。 4.全身性に転移した胃癌患者の末梢血リンパ球はCTL或いはLAK活性をeffector phaseで抑制することを示した。このことは末梢血リンパ球中には免疫抑制細胞が存在していることを示している。この免疫抑制細胞はNylon-woolカラムを通過する細胞ではなく,Nylon-woolカラムに付着する細胞よりなっていることが明らかにされた。このNylon- woolカラムに付着する免疫抑制細胞のphenotypeを決定するため,各種のモノクローナル抗体と免疫磁気ビーズによるNegative selection或いはpositive selectlonを行い,そのeffector cellはCD8^+T細胞とCD8^-CDllb^+細胞であるこを明らかにした。
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[Publications] 海老原 次男,酒井 紀恵,深尾 立,小山 捷平: "新しいモノクローナル抗体,抗S6F1抗体を用いた進行癌患者の免疫応答の解析" Oncologia. 24(2). 102-107 (1991)
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[Publications] 海老原 次男,酒井 紀恵,小山 捷平: "サイトカインを用いて癌性胸腹水リンパ球より誘導されるkiller細胞の細胞障害活性とそのeffector細胞の解析" Biotherapy. 5(6). 1158-1162 (1991)
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[Publications] Ebihara,T.,Sakai,N. Koyama,S.: "Suppression by sorted CD8^+CDllb^- cells from T-cell growth factor-activated peripheral blood lymphocytes on cytolytic activity against tumour in patients with gastric carcinoma." European J.Cancer. 27. 1654-1657 (1991)
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[Publications] Shohei Koyama et al: "Early extramedullary plasmacytoma confined to the lamina propria of the gastric mucosa." Jpn J.Clin.Oncology. 22. 136-141 (1992)
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[Publications] Shohei Koyama et al.: "Expression of intercellular adhesion molecule 1 (ICAM-1)during the development of invasion and/or metastasis of gastric carcinoma." J.Cancer Res.Glin.Oncology. 118. 609-614 (1992)
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[Publications] Shohei Koyama et al.: "Immunochemotherapy" Int.Medicine. 31. (1992)